■ 北摂・半国山
・・・・2010年11月21日
2010.11.22

朝から雲ひとつない快晴の日曜日、その上下界の紅葉は盛りときたら、近場の良い所を探すしかない。そのような訳で、宮前の金輪寺参道出会い、山陰とあって日差しもなく、朝露に濡れて変色した落ち葉は初冬そのものに思われる。

参道の補修工事が来年まで続くと書いてある看板がある。どのような改修を行うのか、是非見てみたいものだ。蛇やカエルやカニや諸々の生き物に優しい道であって欲しい。夥しい死骸を見るとそう思われて仕方がない。

墓地の前までくると空が萌えている。大きな紅葉が日差しを浴びて、あたり一面萌え色に染まっている。後は登山口まで、10年ほどで道を覆うほどに成長した杉の林を辿り、僅かに木漏れ日のある登山口から、再び暗い松林を尾根まで登る。

尾根からは松と潅木の林を縫って、暖かな光に溢れた、落ち葉の道をサクサク歩くと、半国山東尾根である。この尾根は多少の岩場も混じる、落葉樹の多い中々素晴らしい尾根である。

ピーク下を真っ直ぐに抜ける登山道は樹林の回廊の様で、京都北山辺りへの展望にも優れているところだ。落ち葉は堆く登山道を埋め、柔らかいクッションができ、散り残った葉が、幹と枝だけとなった林の中の侘び寂び、と呼べるだろう。

尾根が終わるとたちまち詰まらない暗い植林地が地表を覆う。ピーク下まで来るとやっと二次林の林となって、林床には日差しを求める小さなカナヘビの一群があった。風のない落葉した地表は確かに暖かい。

ピークには先客が4名、楽しそうな食事の最中であった。こちらはミカンの補給のみ、あまりに寂しい。盛んに満腹だ〜を連発していたが、それでも頂けそうにも無いこんな時は、直ちに下山するに限る。

ピーク下の林の中では、黄色や赤に染まった林床があって、ウリハダカエデは落葉の最中、僅かな風に、盛んに葉を落としていた。


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