■ 北摂・赤熊〜半国山
・・・・2024年10月20日
2024.10.20

久しぶりの赤熊地区、嘗ては何度か熊の目撃情報のあった地域だ。目撃した熊は当然ツキノワグマであるべきなのに、赤熊と云う地名が残っている。赤い毛色の熊と言う事ならヒグマ、臈長けたツキノワグマも同様の毛色になるらしい。穏当なところで後者が有力だろう。

車を降りると冷たい風、一夜にして、夏日から冬への移行は無体な悪行三昧。見回した光景の中に、相応しいものは全く無い。1枚重ねて手袋は着けたものの、装甲の薄い下半身は無防備である。ぐずぐずすると寒いので素早く移動、宅地を抜けた林縁にお山へと誘う道が延びる。

暫くは小石などの少ない整備された道が続く。苔生した林床に盗掘された小さな円墳を多数見かける辺りである。山の神の祠を過ぎるとそうした光景に別れを告げ、嘗ての道は大岩小岩に埋まる河原状態。明るい谷川に沿うように踏み跡が延びる。薄雲の覆う空ではあるが、寧ろ谷の中は明るい。流れの傍を着かず離れず歩くとひときわ大きな滝が出現。「音羽の滝」、嘗ては藪の中から見たものだが、今では登山道から克く見える。

傍に居たヤマアカガエルは秘めた跳躍力を見せなかった。低温に抗する術が無い。峠までに見かけた花は散り際のアキチョウジが1株、花1輪が残っていた。古くは牛も繋いだと云う峠に着いた。谷を抜けると山鳴りと同時に北風小僧の寒太郎が飛び交う世界。寒い!!

深部体温42℃を目指して山頂までは一気登り。大きく育った松と降り注ぐ僅かな陽射しで温かい山頂。汗が冷えるとやはり寒い。紅葉した落葉はツタウルシ、かぶれると怖い。周回する予定なので南側へ下山、林床に綺麗な紅葉を見せるのは辺りに多いシラキである。こいつは怖くないので暫く紅葉見物で小休止。

さて、後は金輪寺目指してひたすらの降り。強風で揺れる林の影に、突然現れたハイカー2人には驚いた。金輪寺手前の「旧山道」を降って林道に降りた。枯渇したエネルギー補充は風の無い温かい処、と思えどもそんな場所は今日は無い。道端の木に腰掛けてエネルギー補給、車が1台降って行った。お寺も今や寂しい事に違い無い。


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