■ 宝塚 ・丸山湿原
・・・・2024年07月27日
2024.7.28

7時過ぎの丸山湿原駐車場に軽トラが1台、これは以前に見た光景と同じである。歩き始めたところへお二人の男性が帰還された。察するに、湿原の管理の関係で、定期にお出でになるのがお二人の任務だと思われる。早朝ではあるし、気温も25℃程度で日中の事を思えば体への負担は少ない。湿度はやや高めで植物の葉に朝露がある。花を咲かせたツチアケビは、綺麗に食べられ茎だけが残っている。道脇に咲くのはノギランと紫色のアキノタムラソウ、夏真盛りで妙ではないか?、と調べたところ、本州の東の方ではナツノタムラソウと云うのが咲くそうである。

暗い谷底は風が無くて息苦しい。汗の顔に、蜘蛛の巣などが掛かるとやっかいである。路傍の葉には、小さな毛虫などが蠢いている。谷底の湿原地帯を抜けると何とか風にありついた。大岩ヶ岳へのルートを進むと涼しげな千刈池の水面が見える。あれだけの水を目の前にして、如何ともし難い情け無さ。しかし低山の事であるから、やがて無人の大岩ヶ岳山頂が見えて来た。木陰を抜ける風は爽やかで、岩に腰かけて先ずはいっぷく。千刈池の水面にアオコなどは見えず、泳げそうにも見えながら、ヘビなどに追いかけられたら恐ろしい。妄想程度に止めておくのが安心だ。

今日はここからダムまで下り、日盛りの巡視道を辿って戻る予定。とは云いながら去り難い木陰、ゴザの配給を待ち望む心持ちは断ち難い。これではいかん!、と乾坤一擲、山頂を辞し存外に深い谷底へ降って登り返し。大汗のご同輩3人に出会って「大岩ヶ岳は直ぐですか?」、「まだまだ厳しい登りが待ってます」とは人情味に欠ける返答であった。後続は更に続き、最後はソロのお若い女性、何が悲しくて燃えるお山に来られるものやら、日向の気温は30℃である。

照葉樹の木陰の下の谷川に降り、水に触れた直後に広からぬ水面に波紋が立った。手の側30cmばかりから出て来たマムシである。この様な傍若無人な行為は争いの素。大いに非難されて然るべき行為で、1つ間違えれば人族とヘビ族の血で血を洗う紛争に発展しかねない。抗議の声を他所に、岩陰に泳ぎ着いたマムシはあっかんべーを残して消えて行った。けしからん!。

ニヤミスの後の行程は暑かった。この後巡視道を歩いて、当局の皆様のお叱りを受けるシーンを考えると、ここで終えるのが至当であろう。と言う事で、ダムに降る手前で脇道に逸れ、戻るルートは大岩ヶ岳への南のルート。藪は酷いし蜘蛛の糸は絡む、「地獄変」と異なるところは、蜘蛛の糸は登らなかった事。故に、無事に皆様の声の響く駐車地に辿り着いた。エアコンは有難い。


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