■ 宝塚 ・丸山
・・・・2024年03月09日
2024.3.10

今週は、先週残した丸山辺りを歩いて来た。やり残しを素早く埋める場合は極めて稀である。ちょっと振り返ってみただけで、残した課題のなんと多い事か。今回は近場で有ることと、幾らの負担も無い事が決めてとなった。これが湖北あたりの雪山であったらこうもいかない。寒さの身に染む辺りは近頃避ける傾向にある。

雪の着いた丸山湿原駐車場は真っ白である。一番に足跡を残せるはずであったが先行するものがある。人なら諦めもたやすい、が車である。わざわざ駐車場に車を入れて、僅かな雪を蹴散らす行為は不届き至極。不埒な悪行三昧、と云いたいところだが空からチラチラ落ちて来る天候、旨くすると日中に積もる事もあり得よう。水の事なら流さざるを得まい。

一歩山中に入ると冷蔵庫、冷蔵どころか冷凍の気温だ。丸山へは先ず湿原へ赴く事が肝要である。山道の薄雪を踏み湿原に到着。ここでいきなり丸山ではアイドリングが覚束ない。遠回りではあるが西外周路を辿り、鉄塔からは「湿原へは左の道」の指示通りに歩くとお立ち台の前に到着した。別の名前が書いてあったが要するに湿原の鑑賞台である。

丸山は目の前で、背後の尾根までは整備された道がある。至るところで目にした「丸山三角点」は流石にメジャー、と思いながら尾根に登った。良い感じに向いの尾根から日が登る。崩れた尾根から丸山へのルートを探したところが尾根芯は藪、では一体ここは何や?。丸山のガレ場を見上げつつ湿原入口まで戻ったところに踏み跡を発見。

阿呆らしくはあるが湿原の外周を一周して後の丸山も味のある歩き方ではないか。崩れた尾根に立つ古木らしき松にも味わいがあった。標高325mの丸山の三角点はあっけない。遠望も無ければ休息にも適さない、不人情なピークである。崩壊の進む尾根上で何とか根を張る松はよほど偉い。無駄な葉の無い松を今一度見て、尾根の踏み跡を辿って先の尾根まで戻って来た。巻道には気付かなかった。

さてと、目的は達成できたがこの後は向いの尾根を歩きたい。けっこう深い谷が隔てる尾根である。踏み跡を探して、尾根を南へ降ると巡視道にであった。ここで始めてお目にかかる斜度のある岩尾根の降りルートだ。少し降った岩の上でこの先を確認したところが地図上に辿るべきルートが無い。谷底から尾根に上がって周回出来るルートが無いと大いに困る。向いの尾根を諦め、辿れる限り南へ歩く事に決め登り返し。南西に延びる尾根に踏み込んだところで「風吹岩」の標柱を発見、この先に面白そうな岩場があるらしい。

進むといっても高度は下がる。伸びやかな樹林帯を前にして、風吹岩と称する可愛いキノコに似た岩、泥岩だから何れは崩れる、に遭遇した。行方の不明なルートを辿り、何度か渡渉を繰り返す。今年始めてアブラチャンの開花を見たのは葉叢の先に川面の覗く地点であった。さてさて着いたところはどこら辺?、と左岸のルートを辿り、着いたところは千刈ダムの下でわないか。川風の吹く、一段と気温の低下した雪のちらつく中であった。帰りはやはり、周辺大地の中央に延びる巡視道を使った。低温にも拘わらず、雪はすっかり消えてしまった。


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