■ 丹波・烏帽子山
・・・・2024年02月17日
2024.2.18

ラジオでは、この後気温はうなぎ登り、確信に溢れた予報である。現在の気温は1℃で青垣の近辺に雪景色は皆無だ。こんなに暖かくては、早春の花の開花もさぞや早いに違いない。と言う事で、訪れたのが氷上のセツブンソウ自生地、他にも2・3あるようだが、お花見の後の烏帽子山ハイキングのセットは恒例行事。

駐車場に車を止め、センター前の自生地を覗くとほぼ満開のセツブンソウ、お山の向こうのお日様目指して東向きの姿勢である。保護柵の外の林の中で咲く個体もあるから増殖中なのか手入れが良いのか。着いたばかりのセンターの方に伺ったところ、今年は1月終わりから咲き始めたと仰る。入口に近い辺りの群落では、成長した樹木の影では減ったらしい。かく仰る直ぐ傍の草地の花は咲いたばかりか色艶が良い。未だ登ら無い太陽を、ジッと待ちわびる姿は健気と云う他無い。

帰りにセンター2階まで声掛けをお願いされた。近頃のブームはこんなところにも影響している。さて、お花見の後は烏帽子山から梨木峠までのハイキングだ。今日もまた、クマタカの姿を期待しつつ遊歩道から周回の始まり。気温は低くても風が無く湿度は高め、こんな日はガラの仲間やツグミの群れる姿がずっと続く。何やら語っているようだが鳥語を解さないから日本語で応える。会話の成り立つ筈はないのだがやはり語っているもののように聞こえてくる。そうしているところでウグイスが啼いた。少々拙いものだがおおまけに負けて初音、としたい。

谷の増水で、傾いた防獣ネットの開閉は難儀した。鹿の侵入は夏場の出血サービス事件を愈々助長する事になりかねない。しっかり施錠したところで鹿の警戒音が響く。東屋から尾根に乗る。直ぐ先のヌタ場にヒキガエルの姿は無い。落葉樹の林を登り植林地を辿り、厳しい斜面を登ると砦跡の残る烏帽子山である。北側はほぼ崖で南側ならなんとか登れなくも無い急峻な要害だ。「麒麟が来る」時には再び脚光を浴び、お陰で福知山側の登山ルートにトラロープが設置された。ブームの去った山頂には歌碑だけが残った。

クマタカの飛翔は見られない。東側に降ると物々しい程のピンクテープ、帰還の報告と関係があると見た。とは云いながらこの先の細尾根に続く古道に近頃の踏み跡は多く無い。トサミズキどころか律儀者のマンサクでさえ冬籠りの中である。梨木峠の福知山側の倒木は変わらず酷い状況のまま。確かに暖かくはなったが「うなぎ」ほどでは無い。そもそも、うなぎの遡上がどんなものであるのか知らないのである。


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