■ 丹波・白髪岳〜松尾山
・・・・2024年02月04日
2024.2.4

今日は丹波の白髪岳、無料駐車場に車を止め、外に出ると思いの外寒い。冬至を過ぎ、それなりに経つ筈なのに酷く暗い。風花の飛ぶ景色が克く似合う日だ。駅から歩いて来られる方が1人、彼は今、目の前をお山に向かう。

しかし、暗くて寒い1・5キロは気が滅入る。道中の果樹園は手入れが良く無い。管理者のお宅を覗くと生活の気配が無い。傾斜地の「売り地」の看板は色褪せて愈々売れそうに無い。川を覗くと生き物が無い。こんな光景にも拘わらずホオジロが元気に啼く。そばの藪に隠れた奴はミソサザイに似ていた。無事に冬を越せるだろうか。

登山口に着いてどうにかアイドリングが出来た。東屋の裏の水場は干上がっている。近頃の谷底ルートを離れ右手斜面の旧ルートを登る。僅かなアルバイトだが、わざわざ歩きに来ているのだから歩く。出だしの谷に下降すると急斜面の登攀だ。夏ならここで顎が上がる。今日の途には薄雪が着き、気温はー4℃で風が吹くと顔が痛い。

岩場を抜けて無人のピーク、風は吹かず、低い雲の彼方にひときわ目立つ白いお山は氷ノ山辺り。白いお山はそこはかとなく有難い。北側への降りルートに氷は無い。凍った雪が残ると降りに辛い溝状のルートだ。人の気配で振り向くとトレランスタイルの男性が迫っていた。先に行って貰いはしたが、けして素早い身のこなしとは言い難い。

急坂を終えると緩やかなルート、サルトリイバラの赤い実と、椿の蕾が落ちていた。思い起こすと今日のルートに椿の花は見ていない。あまりに多くて、天変地異を心配したほど藪椿の咲く場所である。少な過ぎるとやはり気掛かり。気掛かりを他所に、抜ける風が酷く冷たい。松尾山の登りでまた少し温まった。

霜柱のルート上に今日の踏み跡が1つ残る。どなたが残したものだろう。松尾山からの降りで、ルートを外れた先に赤テープを見つけた。そちらに降ると直ぐ先で踏み跡共々消えてしまう。今日は綺麗なルートを辿りたいから、正規ルートに戻ったところで降りの男性と出会った。今日2人目。片手にスマホのスタイルである。先に行って貰って、卵塔群から同じく伽藍跡、本堂跡などを見て回る間に姿は無し。

水の無い不動の滝はただ黒い岩場。杉林を抜けると茶畑の下、風は無いのでここでエネルギー補給。2℃に上昇した集落に人影がひとつ。


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