■ 京丹波・鉢伏山
・・・・2024年01月27日
2024.1.28

金曜日の気象庁データと皆様の情報を参考に近場の積雪状況を観測したところ、愛宕山界隈の積雪は期待した程多く無い。天候は捨ててもそれなりに雪のあるところ、という事で、京丹波の長老ヶ岳が今日のターゲット。集めたデータと積雪後の沈下を加味して仏主辺り20cm、この量だと路傍への駐車は可能である。多過ぎる積雪では走行は可能でも駐車場所が無いのだ。

京丹波の雪はほぼ推察の通り、が奥に向かうに伴い除雪による両サイドの雪壁が高い。除雪による圧雪の減少はそれほども早くない。道幅も狭くなり、長老を諦めUターン、ここで帰っては事前調査が無駄になる。少し降って西に入ると西河内、除雪は集落の外れで終わり、その先は凡そ20cmの雪面が広がる。雪の路面に駐車させて頂き、今日は犬越峠までの雪上ハイクとさせて頂こう。調子が良ければ峠の先の鉢伏山まで足を延ばす。

昔の冬は根雪と新雪の多層の雪があったものだが、近年では大雪と言っても新雪のみ。小氷河期の終わりを明治とすれば、それから150年の温暖傾向、人類の寄与分を含め、根雪はほぼ無い冬である。鹿のラッセル跡の続く道を歩くと迫り出した杉の木から雫がある。パターン、ドスンで振り向くと雪の塊が落ちて来る。日頃の行いを信じて歩くしか無い。

牛の放牧場も一面の雪、積雪が増えて足は重い。足が重いと腰が痛い。橋の上は40cm、これ以上増えるとワカンが欲しい。ロシアンルーレットの様な杉の谷底は賑やかであった。谷底を抜けると伐採地が拓ける。鹿に加えてテンのラッセル跡、テンの足は以外に広い。鹿は爪を広げて面積を確保している。彼らは雪上を泳ぐ様に移動している。上手いものだ。対して、膝が隠れる程度の雪では移動に窮する人族は非力であった。

雪は深いし腰は痛い、今日はここで撤退としよう。降りはじめて見上げた谷の奥、曇天が去り真っ青な空が覗いている。陽射しの中は春、雪の斜面のフユイチゴの傍に、葉を拡げたアズマイチゲ(と思う)、一面の雪景色は、錆び付いた春への想いを呼び起こしたようである。


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