■ 丹波・高山
・・・・2023年12月23日
2023.12.24

「ちーたんの館」を頼りに南側の谷間に続く道を探ると「地蔵の森公園」と云う看板を見つけた。目指す丹波高山は首切り地蔵尊の背後にあるからこれに間違いあるまい。谷川に沿う細い道を辿ると東屋がある。広い駐車地のある立派なものだが地蔵の森公園と云うにはやや小ぶりだ。地図で位置を確認、「ケヤキ峠」は目の前のコンクリート舗装の道を登った先にある。

気温はー6℃、駐車地の水は須らく氷、曲折する坂道を登りながら漸く手足が温まった。道が尽きる辺りの杉の林に踏み跡らしきものは無い。高度差にして凡そ150m、何処を登っても同じ事だがダニの着く藪は避けたいものだ。葉を落とした1〜2mの灌木の多い林を登る事30分、踏み跡らしきものが出てきて直ぐに尾根に乗った。

「ケヤキ峠」の標柱を探してみたが何処にも無い。北に登ると天狗山だが道中は暗い。初期の勢いは既に無く、暗い天狗よりも南に登ってお日様を拝みたい。高山目指して登るつもりが暫く降り。最低鞍部まで降ってやっと峠、公園に続く踏み跡らしきものも発見した。高山へと続くらしい踏み跡もあり、楽勝気分で辿るルートの先は藪と岩尾根。踏み跡も俄に不明瞭になり、ルート取りは勝手次第、お陰でお日様は温かく下界の様子も伺える。誰が持ち込んだものか蔓延するウベがあった。

ここを抜けると藪は少ない、が斜度は厳しく古い補助ロープが2箇所。斜度が緩むとこんどは藪が煩い。猿藪と云うお山にも立寄る予定であったがこう煩くては是非も無い。おまけに遠望が可能になると同時に微風程度の風が痛い。踏み跡はやはり疎らで藪を避けた勝手ルートが続いている。それでも狭い山域であるから、それなりに歩けば漏れなく山頂は着いてくる。東西に展望の良い山頂に着いて先ず一服、東に見えるお山は白髪山だろうか。

降りのルートは克く踏まれている。直後の厳しい斜面はやはり補助ロープの着いたルートで藪は無い。明るい落葉の途が終わると西側の人工林の縁を歩く。風の無い陽射しの尾根でエネルギー補給、鳥の声一つ無い静寂。今日は鳥には厳しい冬日である。エネルギー補給を終え、少し歩くと鉄塔に出た。踏み跡の横にはお地蔵様らしき人工物が数体、であればここが大呂峠である。嘗ての峠の様子を伺えるものを探してはみたが詮無い琴であった。

まだ続く踏み跡には思いを残しながらも巡視路を辿って首切り地蔵尊へ。山道を降ると未だ綺麗なムラサキシキブが残っていた。近くには道祖神らしき石碑が残り、もしそうなら峠道の名残である、何しろ酷く傷んで読めないのだ。廃仏毀釈の折、壊されたお地蔵様は多数あるから首無し地蔵は判るのだが、首切り地蔵とは穏便では無い。静かな境内にハイカラなうどん屋のある施設であった。


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