■ 多紀アルプス・御嶽
・・・・2023年10月14日
2023.10.15

南部は午前中、中部でも午後から雨の予報、だからといって、今の時期に行きたい北部の山も無い。中北部のお山と言うことで、近頃ご無沙汰であった多紀アルプス・御岳を歩いて来た。

火打岩の集落入口の橋の上は、ながらく駐車地として利用させて頂いた。登山者用駐車場が確保され、小さいながら案内さえ立つ以上、これを黙殺するのは穏当では無い。大乢に延びる細い道を進み、集落外れまで行くと朝露に濡れた芝の広場に止まる車は1台だけ。もう1台が直ぐに現れ素早い用意で出発された。

克く手入れされた登山口横の家の庭、裏の畑に続く道の草刈は半分が済んだところだ。防獣扉を開けると尾根までのかなり厳しい途が続く。暑い頃はこの途が酷く応えて歩き始めで青色吐息。今日は脚は軽いし汗も少ない、と言うことで気温は低めと言って良い。

歩きやすい御岳道を歩くと周辺の林は克く乾いて、見るべき花は野菊が少々、林床にはほぼ何も無い。午後の雨で、お休みモードの生物が目覚める事を期待しよう。サクラソウ族の多年草クリンソウは花季を終え、やっぱり菜っ葉の如き姿で谷底にあった。千年前の伽藍跡を抜ける頃から再び傾斜が出る。岩場の手前の祠に座るお地蔵さんは愈々お顔の識別が難しくなった。

傾斜の増したルートの途中に誂えた様な岩のテラスがある。座り心地の良さそうな岩の下には木陰もあってお陰で汗が引く。見渡せば、霞む篠山盆地に立ち昇る収穫の煙。あれの幾つが黒豆フィーバーである事か。丹波の秋は黒豆で大盛況だ。下界を見下ろしながら周辺を伺うと、ひとりシラキが色付いている。枯葉色の木は秋を待たずに枯れたのかな。

素早く出立されたお二人がピストンで下山される。岩場を越えると山頂直下の植林帯を抜け、久しぶりに観測機のあるピークに寄った。男性お二人がかわるがわるの記念撮影中、近頃のお山ブームで西ヶ嶽へのルートは広くなった。大乢への下山ルートのウリハダカエデは淘汰が進み、暫くすると真っ赤なトンネルになるだろう。

大乢でエネルギー補給、風がやや冷たい。雨は時々パラパラする。大乢から道を歩いて駐車地へ。途中で見たミツバアケビは今実を付けたところ。昔は9中に取りにいった、長い夏に合わせた植物の適応を確認した日だ。


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