■ 宝塚 ・西谷の森公園
・・・・2023年09月30日
2023.10.1

大岩ヶ岳や丸山湿原の続く関西の多摩丘陵、正式名称は知らないながら、歩いてみたい魅力的な地域だ。駐車地を探して地図を見ていたところ、近くに宝塚市の公園を発見した。気温もそろそろ嘗ての夏基準程度に落ち着いて、今日の朝はやや肌寒い。高速の側道を越えると空の広い耕作地に抜けた。背の低いお山の東斜面に東公園の施設を確認、駐車場は少し西側にある。

広い駐車場に止まる車は1台だけ、直ぐ脇の道を辿ると丸山湿原へ抜けるらしい。用意が整い、湿原へ向う手前の大きな公園案内図を確認、西公園と馬の背などと書かれた絵図は、不足する興味を補って余りある。少し距離が有りそうで、再度車で移動した西公園の入口は何と、閉鎖されているではないか。ターンしようと後ろを見ると、直ぐ後ろに迫る軽トラ。路肩に寄せ、様子を伺う間に鍵は解かれ軽トラは奥に消えた。続いて無人の駐車場に入れさせて貰い、木陰の下に車を止めた。涼しかった早朝は終わり、9時を待たずに夏の気温だ。

駐車場の西の外れに小山への登山口がある。風の無い丘陵は暑かった。青い栗・ドングリが転がる途の傍にはハギの咲く秋らしい光景だが木陰を除けば未だ夏である。近頃の踏み跡は少なく、小ピークを超え池に降り、樹林の下の道標まで降って、距離を稼ぎたいから350mで終わる途を辿ると湿原に出た。途中で見た、酷く痩せてぎこちない動作のヤマカガシは不憫であった。

小さな湿原にも少なからぬ花が咲く。フジバカマ、サワギキョウ、アブラガヤ、色鮮やかなアザミなど。道標まで戻り、一番長い東側の尾根への道を辿る。炭焼窯の跡はあったが木炭色の土が無いからよほど小規模であったものらしい。日盛りの尾根に乗ったところで展望台がある。

汗を拭く方々は4人ばかり、木製の展望台からの景色はやはり西の多摩丘陵、たぬきの姿があれば平成ポンポコリンの舞台である。屋根のある設備は有難い。ちょっと休んで、尾根に降りると馬の背と呼ぶ岩場を抜け、萎み始めたナツハゼの途を歩いて四阿に出た。後はもう降るばかり、普段着の皆様が登って来られる途が続く。

抜けたところは池の傍、下の公園施設は静まり返り、遊ぶ親子の声だけが響く。駐車場までは地道歩き、道横の小さな溝を歩くアオサギは初めて見た。けっこう早くて、ひょっとするとあれは走っていたのかも知れない。メダカ程度の小さな魚の泳ぐ溝である。


CGI-design