■ 京都西山・樒ヶ原〜水尾〜愛宕山
・・・・2023年09月23日
2023.9.24

寒気の南下でようやく夏の終わりが見えてきた。高温に慣れた体は25℃の朝の空気が冷たく感じる。山ビルの脅威の残る越畑を抜け、樒ヶ原の駐車地に車を止めると予想以上に風が冷たい。冷たい風の吹く道端で満開のコスモスが揺れる。段々畑を見下ろすと、色付いた稲穂の中に真紅のヒガンバナが咲き始めたところだ。家の軒下で咲くヒガンバナを見るにつけ、どの様な契機で今の形になったものやら不思議に思う。虫が喜ぶ形状には思われない。

愛宕山へ続くジープ道から降りて来る予定で、嵯峨水尾へ続く府道を歩く。薄暗い植林の中だが車は少なく、時々自転車とランニングの若者と出会う程度ののんびりした道だ。秋のお花でも咲いてあったらなお良いのだが、転がる青ぐりとドングリくらいは見た記憶がある。水尾に入ると道端から柚子畑。実は未だ青く、藪の中の柿やクリは実が少ない。

雨戸の閉まる茶屋の前で小休止、ヒヨドリバナは満開だ。そろそろフジバカマ祭りも始まる筈で、畑の中はフジバカマと、渡りの途中のアサギマダラで賑わう季節。残念ながら、畑を見る前に愛宕山への登山口がある。冷たく感じた朝の空気は、斜度の厳しい集落の路上で熱気に変わった。

見上げた山腹では重機の音が絶え間なく聞こえ、広めの参詣道にはキャタピラーの跡が残る。降りのおば様は傍若無人の様子で無言である。ほぼ緩む事のない斜面を汗して登ると道補修のユンボと出会った。エンジンを止め脇を通して頂いたが、折角補修して頂く道を、項垂れていては申し訳ない。ここは持てるパワーで、せめて見える限りは元気に歩こう。小尾根を回って並足に戻し、あ〜酷く暑い。

そろそろ表参道の待たれる辺りで作業を終えたユンボにあった。残るエネルギーはどれ程だろう?、と思いながらもここでも元気な姿は必要なのだ。お陰で表参道へは最短記録、折角だから、出合いの休息も入れず、そのまま愛宕山境内まで元気に歩いた。けっこうエネルギーはあるものだ。気温の低下で出た元気なら、今日の天気に感謝しよう。


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