■ 多紀アルプス・筱見四十八滝
・・・・2023年07月22日
2023.7.23

暑さを避ける方々で、有名どころは何処も人出が予想される。近くて少しばかりは涼しくて、筋力回復できそうな場所、と思いを巡らした結果が筱見四十八滝から八ケ尾山。広くは無い駐車地に、幾らか人影はあるだろうと考えていたが着いてビックリ無人である。皆様はどこら辺りへお出かけだろう?。

集落入口辺りで既に30℃超え、ここでは未だ20℃も無い。歩き始めて最初の滝、水は若干少なめだが始終流れてはいる。幾らか薄暗い谷底にはマムシの影が付き纏う。サンダル履きではやや剣呑だ。涼しくはあるが風は無い。大汗かいて辿り着いた岩尾根で、周囲を見下ろしながら小休止。直ぐしたの窪みにオニユリが揺れる。

再び谷底に降りて水際を登ると最後の岩場に到達する。鎖場を登って始終流れる滝場はおしまいだ。小川に沿った途を辿ると何とも涼しい。水に手を入れると冷たくて良い心持ち。下草のまるで無い緩い谷底を登って尾根に這い上がると古い道跡にたどり着く。左手のピークに登ると北側に降る踏み跡が続く。涼しい風の中の降りルートは得意である。

肩まで降りると一転、急斜面に踏み跡が続き、立木に縋って呼吸を整えながらの登り。こんな低い山にも妖怪の住む証だ。見る人が見れば背中に取りすがる妖怪が見えるだろう。遅い、などと非難してはいけない。妖怪との折り合いを着ける人もまた必要なのだから。そもそも、家康の言うところの「人の一生は重い荷を背負い長い道を行くが如し」とは、背中に縋る妖怪おも指している(新説)。大岩の上から望む山野は概ね平穏であった。時々聞こえる散弾銃の音は、繰り返し起こるところをみるとただの脅しだろう。鹿との相克もまた重荷の1つ。

八ヶ尾山を降り、戻った尾根から擂り鉢状の尾根を歩いて滝の周回コースに戻った。なかなか良いコースだと思うのだが踏み跡は少ない。20℃ばかりのお山を降ると徐々に気温が上がり、駐車地では23℃、涼を求める方々の車が2台増えた。


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