■ 丹波・白髪岳〜松尾山
・・・・2023年06月10日
2023.6.11

慣れ親しんだ丹波の名峰白髪山、ちょっと遅くはなったが駐車場は満杯寸前、三草山ほどの盛況さは無いが昔から人気のあったお山である。もうお帰りの方々には驚いた。梅雨の合間で陽射しは少なく歩き出すと湿度が気になる。雨がないだけ有難い、と思いながらも登山口まで歩くあいだに汗になった。

登山口に入って直ぐの右側に這い上がるルートは古い。谷底を歩き右岸の斜面を辿るのが近頃のルートだ。が、知ってなお旧ルートを外しては何やら不甲斐ないものが残る。ここはやはり踏み跡の少ない旧ルートから始めよう。結構な斜面を登り、上に延びるルートと別れて谷を巻く。細い谷川を越えたところで途を外したカップルが這い上がって来た。少し歩くと正規の登山道に出る。

後ろにおられた3人がすぐ上を登る。後続は先の2人で、更に後方でも声が聞こえる。厳しい斜面に心臓はバクバク、無駄口などは漏れるはずも無く、ところが前の3人の滑らかな口調、羨ましいより腹が立つ。途を外した割には元気溢れる後続に途を譲り、汗を拭くと見せかけて小休止。以後パラパラと到着される方々は休んだり登って行かれたり、そして最後に歩き出したところでお口の達者な3人組が休息中。

尾根に辿り着くと薄日が射す。岩場の手前で吐き気がする。汗はボロボロ溢れ目眩もして、情け無い事ながら熱中症の様な症状。皆様に背中を向けてやはり小休止。声が途絶える頃に活動再開、岩の上から見る西側の大空間で一気に元気は回復した。到着したピークは2人だけ、お口の達者な3人組は北側斜面を降って行く。

後に続いて北側の急斜面、土が流れて愈々溝は深くなった。滑らかな口調はそれでも止まず、急斜面を降り切った辺りでふっと消えた。踏み跡の続く、尾根の北側ルートに消えたものかそれとも怪談か?、辺りは急に森と静まり、ツツドリの声が谷に木霊している。お喋りも程度もの、煩いのは敵わんのだ。あれだけ居た皆様の姿は見えず、辿り着いた松尾山は無人である。土塁など、城跡の名残を探して暫く散策、降って千年杉などを見て、巨大な1枚岩の上で失ったエネルギーの補給、離れるところへソロの男性が現れ、聞き覚えの賑やかな声が松尾山から聞こえて来た。何処に居たのだろう?。

普通は卵塔群から真っ直ぐ降る。今日は左手に続く踏み跡を辿り巨大な伽藍遺跡を見学する。以前見た将軍御在所跡などはどうなっているのか確かめる積りであったが何処で見たのか定かでは無い。兎に角大きな遺跡だ。ひと通り見学して戻る道のりが案外に厳しく、暗い植林地の下ではあまり面白くない。集落に降ると茶つみに励む方々が居られたが88やは今頃だろうか。ご一家で梅を収穫する光景はここも同じだ。


CGI-design