■ 加東市・大坂山
・・・・2023年05月13日
2023.5.14

このところ、週末になると俄に天候が崩れる。年間の季節変化は地球の公転軌道によるものだが、7日毎に繰り返される変動は人族の活動の他に無い。人族の活動と天候との相関についての研究は聞いた事が無い。そろそろその様な論文が公表されてもよい頃だ。もっとも、地球は円いから、天気の良い地域の東西は良くない事が想定される。週末の悩みは結局神仏に頼る他無い。

予報では午後には崩れると云う。それも落雷や集中豪雨の恐れがあるなどと、脅迫めいた語彙さえ混じる。そんな時には大坂山界隈がお得である。「この先私有地」の手前に車を止めた。薄雲の広がる空はまだ明るい。歩き出したばかりで早速珍しいお花と遭遇した。地中の菌根菌との共生で花を咲かせる植物だ。持ち帰っても育たない。この林縁に残しておいて欲しいものだ。

廻り池まで降り、上の池まで歩くと水面に怪しい波が立つ。首長竜の出現かはたまた怪魚か?、残念ながら正体を究める前に消えてしまった。振り向くとバリカン剥げに続く岩尾根の盛り上がり、暫く藪っぽい斜面を登る。細長い小さな黄色い花を咲かせる植物が多い。樹皮は桜に似ている。調べたところ、これがガンピの花らしい。和紙の原料である。

藪を拔けると岩尾根に出た。東の尾根とほぼ同じ標高だがやや凄みがある。西側の尾根はここより高くて長い。次回はあの尾根を歩こう。風は吹くものの暑い。低山の岩尾根はこの先もっと熱くなる。あれは秋までお預けとしようか。しかし清々する眺め。ガマズミの様なカマツカの様な花だがちょっと違う。調べたところ、イブキシモツケに似ている。可愛らしい花である。

西の尾根と合し、1のピーク、2のピーク、3のピークを踏んで大坂山を正面に見る鉄塔の前、ムカデの多い尾根だからいい加減なところで腰を降ろすと怖い。眺めも良し、鉄塔の基礎に腰掛け昼食としよう。樹林に埋る谷底にバイクの音が響く。昼食が終わり腰を上げる頃にはポツポツ来た。峠に降り、数曽寺谷を歩く。先週の降雨は谷底に大きな変化をもたらしていた。バイクの踏み跡などはむしろ可愛い。


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