■ 北摂・ポンポン山〜森林公園
・・・・2023年02月11日
2023.2.12

ポンポン山は半年前にも歩いている。歩きながら、日本の持てるもののあり様を目の当たりにしてブツクサ云わせて貰った。この点については今回も同じだが、見なくて済む方法も無いでは無い。まるで見ない訳にはいかなくとも素早く通り過ぎると云う方法、流行りのトレランには体力がいる。車で最上部の駐車場まで走るとこれが出来る。しかしわざわざお金と暇を使ってのコース短縮は初期の目的を危うくしかねない。贅沢の鑑賞も非日常だと思えば物見遊山のテーマではないか。納得したところで汗を拭こう。

青空から陽射しが届き、時々薄雲から小糠雨の落ちてくる舗装路が東海自然歩道である。着かず離れず続く古い途は自然歩道では無いと看板に明記してある。コンクリートの舗装路は修行の道だ。けっこう斜度があって応える。本山寺の手前辺りで団子になった。団子を抜け出したのは柴犬連れ、身のこなしが軽くて清々しい。気持ちはあの様でありたいのだが何とも重い足であることか。

土の道に抜けたところで灌木の枯草から何やら飛び出した。越冬の鳥かと思うとトノサマバッタだ。冬真っ只中のバッタは始めて目にする。いや、克く記憶を辿るとバッタもどきの仮面ライダーというのはオールシーズンであった。どう見ても変身しそうにないから温かそうな枯草の中に戻しておいた。周辺に活きた草は無いので食料は無い。この後の寒気に耐えられるかどうか。温暖化による多様性は昆虫世界にも広がりつつあり、変身願望のバッタが出現しないともかぎらない。

踏み跡を忠実に辿るだけなのだが休みを入れないのでやはり厳しい。降って来た柴犬連れはやはり爽やかだ。僅かに残る雪が出て来てやっとピークに着いた。何処からか登って来られたハイカーで賑やかである。やや離れた林の中の椅子に座って一服タイム、する間におば様方が「ここここ」とどやどやとやって来られた。さて、花でも見に行こう。

ポンポン山ではフクジュソウが満開の情報を得ている。鈴鹿のフクジュソウは未だ1月ばかり先の事だし、少なくなったらしい霊山などに出掛けて減少に拍車を掛けるのも本意では無い。北に続く踏み跡を森林公園に向って歩くと植林は見えず人も多少控えめで静かな散策が出来る。「フクジュソウ」の看板があるので、指し示す方向に降ると広くは無い斜面の管理地に咲くフクジュソウ。小さな群生地だが元気は良い。ぐると回って出たところは看板のあった林の中。ここでエネルギー補給、汗が冷えて寒い。

食後は森林公園に降り、帰り道を決める岐路、向日市方面に降ろうかそれとも外畑方面に降ろうか。向日市方面には車で降った事が1度だけ、曲がりくねった酷く狭い急坂の道で対向車があると万事休すの道であった。対して外畑方面はのんびりした周辺の光景を記憶している。外畑方面に行くのは謂わば冒険、はたして帰りのバスはあるだろうか。と言う事ですんなり外畑方面に歩いて3キロばかり、林の中のバスを見た時は胸を撫でおろした。発車時刻10分前のグッドタイミング、神々のご加護である。


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