■ 加東市・大坂山界隈その2
・・・・2023年01月15日
2023.1.15

未だ8時にもならない時刻にほぼ埋まる駐車場、昨日は雨で今日もいつ落ちてきても不思議ではない空模様、三草山の人気は一体何だ?。早朝のお努めを終え帰り仕度の方があるかと思えばその倍の方々が新たに登山口に消えて行く。不思議な光景だ。ちょっと移り気を刺激されはしたものの無事に大坂山に向って国道を越えた。今日はやり残した山頂を目指す。が天候はどうにも心もとない。

公民館の前は車で一杯、少し先の膨らみにも地元車両が2台止まる。チラと見えた服装では法事かなんぞのようである。三草山駐車場に止めて正解だった。にごり水の流れ込む池の水は変わらずに少ない。少ない水の上に羽根を休めるカモが数羽、前回より減った。そもそも、乾いた池の何処にも水草などは無い。文字通り羽根休めが目的のカモたちかな。賑やかに見えた対岸の別荘地も暗い空の下で改めて見ると痛みが目立つ。

前回は干上がっていた数曽寺谷は、昨日の雨水を集めてけっこうな流れが回復している。半ば谷川を歩く様に続く峠道の多くは流れの中だ。ハイカットの登山靴でさえ深みを避けて歩くところも屡々ある。スニーカーライクな靴なら水没は免れ無い。流れる水は池の水と同様白濁している。お山の岩を削って流れる水である。右尾根に続く鉄塔道から降りて来る予定で、大坂山への最短ルートである中尾根の鉄塔道に取り付く。お湿りは巡視道の滑り止めだ。背の低い松やウバメガシに代わると谷の光景が次第に良くなる。晴天の前回は見えなかった淡路島と海峡が今日は見える。

気温は10℃でこの季節では温かい。が、時に吹く北風はやはり冷たい。北部の雲の下は霞んでいるから雨だろう。ここからは鎖場・滑落防止柵もある岩場が続く。巡視員の為の安全対策で登山者用では無い。慣れた巡視員に必要であったかどうかは疑問だが、備えがあれば憂いは少ない。振り向けばアルプスのような尾根の続く山域だ。頭を振り、スケールを10倍くらいにして見る技術が必須。

岩場を抜け、目の前のピーク手前を右に歩くと右尾根ルートとの出合い、北に歩けば大坂山は30分の先にある。天はしかし行くなと云う。雨粒などを落として不許可を宣告する。御仏のおわします播州清水寺は雨雲のカーテンの彼方になった。神仏に見放されては是非も無い。今日もここでお終いにして、この先の馬の背辺りを降って帰ろう。来し方の尾根のなんと嶮岨な事ぞ。神仏は再び艱難辛苦を与えたのだ。谷間に木霊するオフロードバイクのエンジン音が証拠である。

巡視道のプラ階段を降って峠道に降りると証拠のオフロードバイクが4台も待っていた。谷を抜け湖畔の道を歩いてちょうど公民館の前。お腹が減るので軒下3寸お借りしてのお昼ご飯。集会を終えた男性が声を掛けて曰く、もう登って来られた?、はい、登ってきました!。三草山登山だとばかり思っていた駐車場の車、少なからぬ釣り師もいる事が判明した。


CGI-design