■ 多紀アルプス・堂ヶ峰
・・・・2022年12月17日
2022.12.18

今日の午後は間違いなく雨になる。雨であれ雪であれ、近頃の空からの降下物は色付きで、粒子が小さいのか服に着くと落とすのに難儀する。賑やかな色なら色替えに使える。黒色ばかりでは終いに飽きる。霧は晴れても陽射しの無い、篠山市倉本から取り付く。前回と同じルートで堂ヶ峰に乗り西へ歩いて鋸山から降る予定、天気が崩れる前に周回を終える予定だ。

防獣ネットを開けた先のススキの道は濡れ、光の乏しい藪はなおのこと暗い。藪を目の前にして銃声が4発、車のロードノイズに混じり狭い谷間に木霊した。え!!、今日もそれらしい車両はなかったようだが、と立ち止まったところへ更に続けて4発。シーン、、前回、峠道で見た犬はやはり猟犬であったか。クワバラクワバラ、止めよう。

さて、暗い空の下で今からの転進は難しい。前回のコースを逆に辿ってみるのも一興だ。ただし、ここへの降りを省くとピストンである。車がビュンビュン通る、歩道の無い怖い車道を歩いて福徳貴寺の下からお山に続く道を登る。ここに奇妙な展示物があるので由来を読む。それによれば、いつの時期かは忘却したが、山腹から出土した風呂釜で、寺の縁起にもある薬風呂ではないかと言う内容だ。山中に古い遺跡があった事が分かる。

坂道を軽車両がアクセル全開でノロノロ登って行く。くの字を書きながら古い方の伽藍に着く頃には汗ばんできた。防獣ネットを開け山腹を暫く歩くと縦走路に出た。暗い下界に比べるとずっと明るい。少し下の方に樹林に埋もれた平坦地があった。お宝の埋まる古い遺跡に違い無い。降りに寄ってみよう。

堂ヶ峰に向って辿る尾根の斜度は半端では無い。地図ではそれ程も等高線は混んで無い。実際に歩くと崖に等しい。樹木の無い辺りはズルズル滑るので四つん這い。良い運動になる。斜度の緩んだ尾根を少し歩くと山標のあるピークである。東鏡峠へ降れないものかと、西側の様子を伺ってはみたが森として様子が知れない。梢から見えた北の様子は、重い空と霧の海に半ば沈んだ蕭然たる光景だ。

空からは白いものが落ちてきて、風は強くて痛いほど冷たい。お宝探しにさっさと降る方が賢明だ。降りは樹木の多い尾根南側を降った。縮む事の多い筋肉を伸ばしながらの下降も良い運動になった。遺跡目指して、降った平坦地は石ゴロゴロの荒れ地であった。一見してお宝探しは諦めて、古い福徳貴寺に着いた頃には雨になった。


CGI-design