■ 大峰・川合〜日裏山
・・・・2022年11月12日
2022.11.13

やっと大峰に行ける日が来た。行こうと思えば行けるのだが、昼なお暗い熊渡を外すと、残る役場前からのルートは長い。もう初冬と云うこの時期にあって今日は温かいという予報、今日を外すと年内登頂も覚束ない。8時過ぎの役場前は他府県ナンバーの車が多い。夕闇迫る尾根筋を登る方々も多いルートだ。まずまずのポジションでさあ行こか。前のグラウンドに出ると看板が目に入る。グラウンドに登山靴で入ると荒れるので辞めて欲しいそうだ。野球が中心競技のグラウンドだと思うが、スパイクによる荒れは登山靴を優に超えるだろう。故にグラウンドの端の草の上を歩いた。

登山口の横の家は空家である。空家の裏から荒れた暗い植林地を登る。傾斜は厳しく今上天皇皇太子時分の登山に併せ、整備された金網の階段のお陰で歩き辛い。せめて細い杉の木だけでも伐採すれば明るくなるし木にも良い。これが仏仏云わずにおられようか。序でに登山道整備をお願い出来たら有難い。大峰を世界遺産に登録したのは彼らである。などとモヤモヤを抑えて鉄塔まで登ると視界が拓けた。辺りの整備のお陰で視界はより良好、中央に聳える岩峰らしい稲村ヶ岳の展望所である。

一息入れて、ここからも植林混じりの尾根道ではあるが斜度が無いので文句はない。やや見頃を過ぎた紅葉の最中、陽射しの中はまずまずの紅葉狩りだ。一服着けたりなどして暫し休息、堅実な歩みのソロの男性が追い越して行かれる。なかなかに美しい光景が続くので先は長くなる一方。しかし陽射しは今しか無く、午後は崩れる恐れもある。登山道を飾る紅葉黄葉の煌きは今しか無い。

などとチンタラ登って坪内林道に着くと車が5〜6台、坪内逍遥などとアホな事は置いといて、車がある〜と喜び勇んで見に行くと、作業車ばかりで一般は無し、林道閉鎖は今も続く。大崩壊地は綺麗に補修が済み、一般開放はもう近い?、ススキの揺れる乗合バス停は未だ綺麗なまま。次の栃尾辻までは遠い。目標になる際立つ地形や樹木が無いからぼんやり記憶で間が無い。唯一残るのは巨大林道の終着点。林道終着点横を通過し、植林と二次林の尾根を何度か越えると栃尾辻の作業小屋。

栃尾辻を過ぎ天女の舞への尾根を通るとこのルート唯一の危険場所、短い場所だが落ちると次の無い絶壁だ。後続に賑やかな3人組が着いた。大きなザックで歩みは早い。金引尾根ルート出合いで先を譲り、上り詰めたところで賑やかに中止か継続かの議論の最中。エネルギーが枯渇してきたのでここで補給、する間に登って行った。雲が出て陽射しが無いので休息は寒い。上下黄色の団体が降りて来られて声をかける。地元の消防団風の方々で登山道の整備らしい。恐らく林道の車の方々である。そう云えば、過剰な程のトラロープや警告が目立つ。10月に起きた遭難事故はこんなものを残したのか。登山口も見て欲しい。お願いします。

時間が押してきたのでここからは気持だけは走るが如く飛ぶ如く、30分で日裏山に着いてしまって、多いに疲れた。遭難事故の一部の責を追う事になった例の道標の前は仰々しいほど賑やかになった。日裏山で用事を1つ、制限時間一杯の下山時刻、お泊り組はノンビリ散策、しかし明日は雨である。下山では林道を使って時間の節約、沈む太陽との競争だ。ここでも辛いのは荒れた植林地、突入と同時に鳥目にはほぼ闇下。下山した川合は夜の訪れ直前であった。


CGI-design