■ 北摂・千刈ダム〜大岩岳〜丸山湿原
・・・・2022年09月04日
2022.9.4

今週もまた近場である千刈ダムとダム湖畔の大岩ヶ岳を歩いて来た。冬季の新名神に掛かる霧の出どころだ。植林の殆ど見えない、明るい絨毯の様な樹林の続くエリアの一角である。大岩ヶ岳は標高384mの低い山で、そもそも山と呼んでよいものか疑問が残る。登山などと云うにはあまりに低い山岳だが、山歩きとしては面白かった。

目測で巾100m、落差50mほどの堰堤に出来る水の膜、轟音の中のダムは圧倒的なエネルギーを見せる。巨大な光景を目のあたりにして目が覚めた。ここでシリセードでもしたら怪我で済むやろか?、下の方はどうでも上は垂直に近い。想像してみただけで、まだ命は欲しいからやるつもりは毛頭無い。水の色は緑がかって、藻類の多めの水である。しかしよいものを見せて貰った。

ダム湖左岸はルート崩壊などで通行止め、右岸に移り、川岸を少し歩いて小さな暗い谷川の脇を登る。近頃毎日の様に起こる雷雨のせいか水には濁りがある。明るい林を期待しているからこの暗さと濁りは不満。耳辺りを飛ぶ蚊の囁きには防虫スプレーをひと吹き、尾根に出たところで緑の池が見えて来た。明るい林に踏み跡が続く。明るくなって不満は無い、が少々暑すぎやしないか?、風が無い。

徐々に高度を稼ぐと風が出てきた。風には冷ややかなものがあって木陰では快適、が木陰が小さい。後続の女性2人の話声が絶えず聞こえる。女性は話のネタが無尽蔵で羨ましい。どうにもならない暑さをネタにしても詮無いことだ。1時間ほど歩いて小休止、追い越した女性2人も少し先で小休止。今日は冷たい水が殊の外旨い。トレラン姿に見える男性が行った。

そろそろと高度を上げるので目指す大岩ヶ岳かと思ったら違った。少し降り、融けそうなほど暑い岩場を越えて目指す高みが見えて来た。その前にまた降り。大岩ヶ岳の手前の斜度は厳しかった。辿り着いた今日のピークに男性一人。片手にコップ、美味しそうに口に運ぶその姿。こちらは冷たいもので体を冷やそう。

北に降るとグルッと回って丸山湿原がある。出来れば距離は稼ぎたい。湿原に向って降る道は涼しい。奇しくも今日始めて見る植林の杉の下だ。ここからは途のルート案内が増えた。ハイカーの姿も俄に増え、山装束に交じる軽装の方々。湿原への道を辿るとイ草の繁茂する湿地に抜けた。

ここの作法が不明で一周する事にはなった、がサギソウの姿は見せて貰った。夏至を過ぎて1ヶ月余、南中した太陽は痛い。木陰のベンチはおば様方の休息所である。ダムへの周回ルートでエネルギー補給、この時刻でも登りのハイカーが次々に現れる。しかし、真夏日の去った後なら良いお山としておこう。


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