■ 京都西山・越畑〜水尾〜愛宕山
・・・・2022年08月06日
2022.8.7

各地から豪雨被害のニュースが届く。天気図を見ても何処が良さそうで何処が悪いと判断できる状況では無い。豪雨のお山で雨宿りはしたくない。こんな時は近場の地蔵山が定番であった。ところが今はヒルの支配地である。皆様の山レポによると、直ぐ近くの愛宕山ではヒルの被害が無い。まるで無い訳ではないが大挙して襲われたような事例は少ない。近頃の猛暑も昨日到来した寒気のお陰で少しだけマシになった様な気がする。

越畑を通り過ぎ、樒ヶ原の右京区出張所の裏の広場に車を止めた。轍の残る中央部を除くとやや夏草がある。草深い辺りで足を下ろした途端に山ビル、では恐ろしいから背の低い草が少しだけある入口付近。上の方から多数の犬の悲鳴がうるさい。歩き出しの気温は日陰で23℃、日向はやはり暑いのだ。ジープ道から登るとコース設定が悩ましい。嵯峨水尾まで歩くと距離を稼げる。保津峡辺りの道路補修で、今日の交通量は少なくお散歩気分で歩いても良い。

降り基調のお散歩道だが周囲は全て手入れの悪い植林で暗い。日向の少ない事では有難い、が折角お山の中腹を辿りながら展望が無いのはどうかと思う。見えさえすれば景色の良いところなのだ。神明峠で始めて水尾への展望が可能になる。右の山腹に源氏の祖である清和天皇の御陵がある。背の高い樹木で幾らか盛り上がって見える辺りがそうだろうか。

水尾まで1時間半を要した。日陰の少ない集落の中は暑い。樒ヶ原では作業中の住民があちらこちら、見たところ水尾では1人だけ、高度差は凡そ200ばかり。斜度の厳しい集落の道を精力的に歩く大汗のハイカー、登山口の傍で小休止だった。登山道は概ね樹林の中で、直射日光に焼かれる心配はほぼ無い。ところが今日の湿度は体に応える。噴出する汗は体に張り付き、風もほぼ無いので暑い。こんな時のアイテムは、日本の自家発電型扇風機である団扇である。団扇の有効性を改めて強調しておきたい。夏場のハイキングのお供に推奨したい。

自家発電は少々休息も必要だ。ずっと使い続けると手がだるい。急斜面の連続する殺生なルートでは尚更だ。表参道に辿り着きザック降ろして小休止、する間に雨が来た。本格的な大粒の雨、休息小屋で雨宿り。隣に坐る年配グループ、降りた後は13時から宴会らしい。鮎の塩焼きとビールとは、何をか言わんや、羨ましい限り。10分ほどで小雨になった、鮎の塩焼きと別れて目指すは黒門、羽虫が多いな〜。

夏場の愛宕山は、7月31日までにお参りするのが望ましく、これを「千日詣り」と云う。1日で千日分のお参り実績を保証すると云う裏口入学制度である。今日の参詣者はそうした制度に加担しない真面目な人達と言う事になる。ヘロヘロになって愛宕神社、まとわりつく羽虫達にもめげずエネルギー補給。羽虫に苛まれる中、京都の夏の行事に勤しむ方々の姿は三々五々、ジープ道に入ると人の姿は絶えて無い。


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