■ 京都西山・三頭山
・・・・2022年01月22日
2022.1.23

仏主辺りの積雪は1m超え、道の除雪さえあればなんとか、と甘い期待は見事に外れ、道の両側に出来た雪の壁は高かった。折角ここまで来て手ぶらで帰るのも癪である。少し戻って和知富士辺りの様子を見ると雪は深く斜度は相当なものだ。こんな斜面を漕いだところが1時間に100m稼げるかどうか?。悪あがきさえする余地が無い。

そんな事で、先週に続いて愛宕山系へ移動、地蔵山では面白くないから星峠から三頭山を辿るべく、「廻り田池」の畔に車を止めた。正面に、800m位から上に霧氷の着いた地蔵山が聳える。お墓の下では結氷した池にカメラを向ける方がお一人。悔しい事に、力の無い雪玉では割れない氷だ。星峠までは集落の裏道、山裾の畑の中の道を歩く。道には鹿のラッセルの跡が多数、加えて1人の往復分の足跡が残る。予報によれば、今日の関西中南部は快晴、でここは紛れも無く中部である。見上げた空はほぼ雲ばかり、申し訳程度に陽射しが出る状況だ。

星峠までの急斜面の道で汗が滲む。嘗ては、未だ植林の杉が小さい時分は、確かに地名の通りの場所であった記憶がある。今では薄暗いだけの峠で名前負けは否め無い。しかし今日は鹿や猪や狸などのラッセルで賑やかだ。峠から尾根に入ると登山道の先行者は鹿である。鹿のトレースはほぼ間違い無く登山道に沿って残る。道案内は彼らに任せて先ず間違う事は無い。残念な事に、人は直立歩行で彼らは4足歩行、背の高さが違うので、忠実に辿る事はほぼ不可能である。

何れにしても鹿のラッセル、シカッセルは有り難い。見落としたばかりに尾根を外してしまい、這い上がるところを鹿に目撃されてしまった。斜度がキツくなる辺りは倒木も酷い、おまけに雪も深くなった。太い倒木が重なると右往左往せざるを得ず、エネルギーを消耗する。どうにか倒木帯を超えたところでエネルギー補給、忽ち手は冷えて痛む。陽射しも無く北風は冷たいのだ。日溜りの山頂は夢のまた夢、天気予報は何処の事を占ったのやら。

雪山に拘らず小鳥が多い。ルリビタキはもっとも多く、すぐそばの木に止まって恐れる様子も無い。彼らの目当てはヒサカキの小さな実らしい。紫のフンの多いところはヒサカキの下だ。帰る雪の道中はルリビタキが道連れで、峠が近くなるとガラの仲間に代わって行く。好奇心の強いコガラは見物にさえやってくる。

人の仲間も見物に来られた。何処へ行く?、と問われて三頭山へ行って来ました。自分の山だが、山の仕事はしても行った事は無い、そうだ。


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