■ 丹波・向山連山
・・・・2021年12月25日
2021.12.26

数年に一度クラスの寒気到来と云われながらも丹波の上空には陽射しが見える。ぽっかり空いた青空を取り巻く雲の端に朝焼け状の赤身が指す。何れにしても、早々に切り上げるのが上策らしい。水別れ公園の駐車場を降りると池の上の26羽のカモ、充分な間合が有るにも拘らず、一斉に対岸へと移動を始めた。態度の悪いカモ達だ。一服入れながら、彼らの行く先を見ると水際から2つ目のブロックに行儀良く整列して休むカモ、先程数えた数は一部に過ぎない。詰らない事をしている間に観音堂登山口目指すお若いハイカーが行った。

トイレにも行きたいし、公園に寄って、右手の珪石山に付き上げる尾根から始めよう。3月の36時間鉄人レース後の踏み跡に、誘惑された方々の足跡で賑やかになった筈だ。登山口横に辛うじて立つ掘立て小屋の額を改めて読んで、さて行こうか。案外に踏み跡の少ないルートは落葉が積り、落葉をかき分けて登る冬枯れの林に陽射しが指す。カナダ杉を除けば太い樹木はアベマキばかり、展望所跡で吹き出る汗を拭き、暫くはゆっくりした尾根を歩く。

前回の明神山では登りの後半でバテた。大寒波到来を控えた不穏な尾根の気温は1℃、相当な油断があってもバテる様な心配は無用だ。斜度の出て来た狭い尾根でアベマキのドングリを見付けた、余裕の成せる技だ。かなり厳しい斜度だと思ってはいたがこの程度、若しや日頃の鍛錬で既に鉄人の域に達したものか?、と思いつつ一尾根越えると出て来たトラロープ、忽ち息は切れいつもの立ち姿、鉄人は夢幻の如くに霧散する。

大汗かいて上り詰めた珪石山、人工的な、嘗ての坑道入口らしきものの傍を抜けると珪石の代わりに美味しそうなキノコがあった。成長したヒラタケだがこの季節ではどうか、残念ながらやはり持つと壊れた。以後キノコは全く無い。清水山への案内は興味が無い、が譲葉山へは尾根を縦走する事になるから後ろ髪を惹かれる。

蛙小峰、岩尾根を2つ越えると5の峰が待つ。ここで先行したお若いハイカーと出合った。5の峰に乗った辺りで遂に雨が来た。いや、氷雨かな。春を待つヒカゲツツジの葉は赤い、せめて黒に近い色で集熱の努力か。色の少ない季節にシキミとアリドウシ(1両)、ソヨゴの赤い色は希少である。雨の中を向山、北峰、4の山とアップダウンを繰り返し、消耗した身体にエネルギーを補給したのは磐座展望所なる大岩の上、汗が冷えて寒い。

冷えた身体で、3の峰に降る途中でお若い男性と出合った、今日2人目。少々疲労が見えたような。2の山に降り、斜面の細やかな積石の古墳を訪問して観音堂に降りた。2の次は1があって欲しい。公園周辺に雨は無かった。移動した柏原から先は本格的な雨であった。


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