■ 伊吹山地・夜叉ヶ妹池
・・・・2021年11月20日
2021.11.21

夜叉ヶ妹池、「妹」などと着いてはいるが、夜叉ヶ池との関係を調べてみると、遠い夜叉ヶ池への参拝を、近場で済まそうとして妹池を作った、とまことしやかな説が見つかった。雨乞ならば、近いところで雨乞岳の池がある。敢えて偽物を作る相当の理由が無い。夜叉ヶ池への美濃への旅は、楽しみの少ない往時の人にとって、相当の娯楽であったに違い無いのだ。

地図でみるとブンゲンの真西にあり、ブンゲンから見た夜叉ヶ妹池辺りの尾根は魅力的であった。登山道らしい点線は、高山キャンプ場の少し先、鳥越林道から続いている。こちらから登ると暗い植林地が続くらしい。この時期はヤマビルの心配はほぼ無い。東側の姉川ダムの上流部に降る尾根はなんとか歩けそうな勾配で、植林はほぼ無い。紅葉したお山も楽しめるルートは当然姉川ダム側、ただ辺りの山は薮山ばかりで、ルートが無いと時間がかかる。

そんな時に限って混み合う高速、夜間閉鎖で早朝の渋滞だ。トンネルを抜けた、親水公園の駐車地に着いた時には10時に近い。目の前の山腹は見頃の色合い、尾根上は既に葉は無い。取付きを探して橋を渡り草生す辺りに目をやると「キケン」の赤い文字の看板が2つ。害獣駆除の罠?、そんな罠に掛かると生命さえ危うい。登り易そうな尾根を捨て、屋敷跡らしい杉林の上の尾根にルート変更。

土は固くよく乾いて滑る。谷側の紅葉はまずまず、陽射しを受けたシロモジは黄金色に輝く。よく見ればもう末期で、林床を埋める枯葉の方が多い。急斜面に薮、枯枝の先にルートが無い。獣道はあるものの、彼らの背は低い。頑張って登ったお陰で、ふり返った眼下に、甲津原の集落が見えて来た。正面のスキー場と山波、天気は痛いくらいに良い。

上を見るとまだ先が長い。ピストンを想定して邪魔な枯枝は処分しながら登る行程は容易に進まない。せめて傾斜だけでも緩んできたら楽になる。手折られた枝などがあるところをみると登る人もあるらしい。出来れば近頃であって欲しかった。笹薮は潜るとけっこう登りやすい、灌木の薮は何とも対策が無い。あと100m、という辺りで持ち時間が無い。残念ながら今日は撤退しよう。

降りながら辿る藪は枯枝などを処分したルートでは無かった。何のこっちゃ?。しかし登り専用ではあるが有用ではある、今年限定、あと1月、雪が降るまでである。駐車地の親水公園まで戻ると閉鎖された公園に人影がある。ご近所の皆様か、ご高齢の方たちであった。


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