■ 大峰・川合〜日裏山
・・・・2021年10月02日
2021.10.3

大峰に登るなら、斜度は厳しくても熊渡の方が時間的に有利である。未だ秋の行楽の時期でもなく道は空いている。しかし、弥山川遡上コースでもなければ、昼でも夜のように暗い金引尾根コースは選択肢にはならない。杉の枝打ち間引きが無いと、昼でもライトが要るコースである。といって、1000円払ってトンネルからでは面白く無い。距離は長いが役場から登るのが上策だ。ただし鉄塔までの植林の中は同じように詰まら無い。第1の難関は鉄塔までの植林ルート。

鉄塔まで登ると川迫川を眼下に見る。今日の川辺には車が2台、ススキの先には稲村ヶ岳・バリゴヤの頭、台風一過のお陰だろうか、珍しく大普賢岳と行者還岳までが克く見える。ここからも同じように樹林の中の尾根道を歩く、が斜度は緩くて歩き易い。樹林の下は適度に暗く気温は13℃、キノコが多い。触るのもためらわれる様なものばかりではあるがひょっとする事も無い事ではない。観察などをしているとどんどんおいて行かれる。そうで無くとも近頃の軽装の若者は早いのだ。

坪内林道で小休止、大崩落した道は直ぐ下まで復旧している。ロードローラーで均された嘗ての道に、ススキの他にカラ松の幼木が育っている。鹿に食べられながら漸くここまで育ったものらしい。見渡しても、路面の他に幼木は1本も無い。乾いた土地を好むそうだから標高1200の路面の上は適地の筈、だからとは云え路面以外に全く無いのはどう云うことだろう?。

そんな事で大休止になってしまった、先を急ごう。次は栃尾辻だ。栃尾辻は遠かった、避難小屋の横で休息する男性のザックは大きい。2泊ですか?、天気が良いのでしたいところですが1泊です。流行りのスピード登山の方々が多い中、旧来の方も健在であった。

こちらは日帰りだから先を急ぐ。目の前の、天女の舞までの急登は2つ目の難関。ここを過ぎると金引尾根出合いまでは緩やかな道である。そして3つ目の難関はその先の急登、割れ石の多いあるき辛い道、熊渡から歩くとここが1番に応える。次は頂仙岳の西の巻道、大峰回廊だ。回廊を巻くと篠原集落が見えて来た。2年ぶりに見る急斜面の集落には改めて驚いた。今でも住んでるんだろうか?。

頂仙岳の巻道辺りの緑が濃い、辺りの苔やミヤコザサが回復している。今年の長雨の故なのか、鹿が減って回復傾向にあるのか、シモツケソウなどは姿が無い。高崎横手から踏み跡は狼平に続いている。1番の目的地は日裏山、日裏山の苔は後退してイワヒメワラビの勢力が増した。ここで30分、エネルギー補給の間に体が冷えた、気温は10℃ばかりで陽射しが恋しい。明星までは1・5キロ、時刻は既に14時に近く、行くとしたら帰りは闇下になる。

明星は諦め、夕日を追いかけ帰る道中、坪内林道の先にテントがある。混雑する、弥山辺りへテント担いで行くよりも、展望の良い、広くて静かな、1200の林道をベースにするとは考えたものだ。今後の参考にさせて頂こう。


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