■ 播磨・白山
・・・・2021年09月12日
2021.9.12

日帰りで、白山に登ろう。そんな事が出来る訳がない!、ただ聞いたんでは誰でもそう思う。が、兵庫県西脇市の白山(はくさん)ならばこれが出来る。標高は510mと些か低目ではあるが、れっきとしたハクサンに間違い無い。同じ尾根の延長には妙見山も聳えるお得なコース、一粒で2度美味しい山である。

標高が低いので、一気にお山を目指すコースは流石に面白く無い。フォルクスガーデン黒田の荘と云う公園の様なものの前まで来ると時節柄閉鎖。駐車場をお借りして、奥にある秋谷池登山口を目指すと金網の向こうの道に愛犬と散歩中の女性が行く。探した出入口には鍵が掛かり、お散歩姿を虚しく見送るだけ。フォルクスガーデンを出て、手前にあった奥に続く舗装路を進み目出度く池に出た。池の北側に、気持だけ登山道らしき踏み跡がある。辺りに散逸するゴミの中の踏み跡は何とも頼り無い。クモの巣を払いながら登る露岩の道なき道は克く滑る。

雨は無いもののジメジメして風が無い。それなりに登ったところから岩盤になった。ついでにそよ風ほどの風が出てきて気持ちが良い。標高は?、と地図を見て、え〜未だ300!、下界の喧騒も手に取るように聞こえるところだった。直ぐ上のピークを越え、見渡せば、300ほどの尾根が、やや高いお山に向かってウネウネ続く。低いけど、気持ちの良い尾根である。ヤブっぽい尾根にも秋の花が咲き始めている。コウヤボウキはほぼ蕾、ハギは数えるほどでキキョウが1輪。

北側の登山道出合からはっきりした道になった。ここからはクモの巣が無い、先行される方があるらしい。大いに賑やかなパーティが後ろに着いた。お山に木霊するお喋りが絶えない。やや登り調子の道が大いに厳しくなった。愈々白山ピーク、足元もふらつき加減の急坂の後は、ほぼ露岩の山頂広場。南側の1角に腰を下ろして昼食休息、続いて賑やかな1団8名ほど。そう涼しいとも思えない山頂は賑やかだった。続いて2名のパーティが二組、単独は何時来られたものか。

8名のパーティが妙見山目指して出発されるのを合図に、同じく妙見山に向けて午後の部の開始。ここからは樹林の下の暗い道で、低くても明るい尾根に軍配。先のパーティが見えるので歩調を緩めて歩く。ところが、腰を下ろして休む男性お一人を残して、皆様は先に行かれた。これは団体行動のルール違反、妙見山山頂手前の十字路で待つとは云え、あまり褒められる行いでは無い。

妙見山は621mで今日の最高峰、門柳集落へのルートに登りは無い。登りは無いから楽な下山、と思っている心の空きをつくように、濃いシダに覆われた、克く滑る登山道は慎重の上にも慎重さが必要な道であった。大汗かいて降った集落手前の湿地では、警戒し唸りをあげるイノシシ親子と遭遇した。近頃は、最後に動物との出逢いがままある。全ては神様の差配ではある、が、今日のはあまり嬉しい出逢い、とは言えないな。


CGI-design