■ 丹波・佐仲峠〜三尾山〜鏡峠
・・・・2021年06月06日
2021.6.6

佐中ダムの下側はキャンプ場で今日も賑わっている。対して上の釣り場に人影は疎ら、ワカサギ釣りの頃と違って如何にもヘラブナ釣り場といった長閑さがある。これでは新コロには手が出まい。最奥の、車4台程度が駐車可能な狭い路肩に車を止め、池に流れ込む谷川を覗くと濁りの中に、体長50cmばかりの鮒がいる。あるいは鯉だろうか?、あれ位大きいのが掛れば面白いには違い無い。

佐仲峠への道はガードレールも設置された立派な道だ、枯葉・土砂の乗る道では勿体無い。峠までほぼ半分辺りで舗装は切れ、古い克く踏まれた峠道に代わってしまう。春日方面は峠の手前まで完成した舗装道路、篠山側の道の利用が今ひとつ盛んであれば、繋がる日もあるだろうに。峠のお地蔵様に挨拶をして、少し登ると真新しい木目の長椅子がある。踏み跡も、以前に比べて確りしている。これもまた、大河ドラマ「麒麟が来る」の影響だとしたら、この先のルートも立派になったに違い無い。

右に小広い平坦地が現れ、左手が拓けると中央に黒頭峰が聳え、古い道跡を分けるとけっこう厳しい斜面が続く。なんぼ何でも、これでは改悪の部類ではないか、と思ったのは一人だけだろうか?。汗を零しながら登った狭い尾根のやや左手、岩峰と同時に古城跡の三尾山城址、正面には殆ど岩壁ばかりのピークが聳え、恐らく三尾山三山と云うのだろうか。

三尾山へは、岩と松の間を少し降って登り返すと直ぐに天守跡の前、木のベンチが5脚ほども設置され、周囲の灌木などを払って展望は非常に良い。黒頭峰の隣に夏栗山が頭を並べ、春日を見下ろす松の木の下で、ご夫婦が食事中であった。天気は良し、展望も良好で辺りは趣のある古城跡、加えて岩峰のピークとあっては、頬張るおにぎりの味は別格に違い無い。高速道路からは正面に見える位置、高速から見える岩山の上のハイカーはどうだろう?。

今日の課題はここから鏡峠までの尾根歩き、空は青空が広がり日向は暑く、今日は風の無い日である。ここもヒカゲツツジが多くて当然時期外れ、克く踏まれた尾根ではあるが、ハイカーなどはあるまいと思っていると、顔を紅潮させたアベックが登って来られた。尾根芯の北側は崖状で、踏み跡は須らく尾根芯を外した南側、岩の上にも高度感は殆ど無い。

かなり厳しいアップダウンが続き、歩いたようでも三尾山三山が着いてくる。岩の尾根から樹林の尾根に変わる辺りで後続が現れ、かなり早い歩みで詰めて来られた。降りたところは鏡峠、少し季節を戻せば降った谷にクリンソウが咲き乱れると云う。しかし谷は湿地で見るべきものも無ければ脚が向かない。

谷を登り返すと廃道らしき道があって、この道はいつぞやに歩いた道、これを辿れば佐中ダムに帰り着く。白いウツギの咲く道の脇でエネルギー補給、後は適当に降って駐車地に戻った。そんな事にはまるで関わり無く、池の上のヘラブナ釣りは続いている。


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