■ 多紀アルプス・筱見四十八滝〜八ヶ尾山
・・・・2021年05月15日
2021.5.16

午後からは崩れる予報、が、汗ばむほどの気温の中、見上げた空に雲は少なく、水もあり、若葉に囲まれた風薫る季節の48滝、時節を考慮に入れても運動にちょうど良い。篠見48滝は、始終流れる8つの滝の意である事を、遅ればせながら先週知った。残念ながら、滝の先にある八ヶ尾山のヒカゲツツジは終わってしまって、お陰で駐車場の先行車は2台、辺りに木霊するのはジュウイチの囀りくらい。

夏場に比べれは、多めの水の落ちる滝を見ながら鎖・木の根を頼りに岩尾根に乗り、汗を拭きつつ見下ろす明るい森、短い距離で運動量を得るならここの登りは最適である。30分ばかりの登りで大汗になった。最後の鎖場を超えると、谷川に沿った樹林の下を歩いて、芽吹いたばかりの明るい森に出る。滝を周回するならここから左に折れる。ハヶ尾山へは、細くなった谷川に沿う踏み跡を辿って北東の尾根までゆっくり歩く。

緩やかな谷間に芽吹くのはウリハダカエデ、林床は乾いた枯葉だけで、鹿の気配は殆ど無く、既に食べ尽くしてしまった跡が残る。草も無ければ灌木も無い林床では、スニーカー程度の軽装でも何ら危険はないのかも知れない。

尾根から左に折れて少し登ると北に降る尾根に踏み跡は延びる。緩い降り勾配の尾根を歩き、そんなに降っては折角の高度が!、といった心配も起こりそうな辺りで登りに変わり、今までのお散歩と打って変わって厳しい斜面、眺望の素晴らしい巨岩を超えると声が響く。斜面を降って来られたのは5人のパティー、車2台分に相当する。

ピストンの5人が去れば後は無人?、続く岩尾根を越え西のピークを越えるとあとひと息、見えている割には遠いピークに到着〜、と見た先に、敷物を拡げて寛ぐお二人の女性、え?、と左を見ると、灌木の陰で食事中のお二人が居て、計算の合わない方々はどちらから、、。

「麒麟が来る」は既に過去の事ではあるが、このピークは光秀縁の城があったとの事、座り安い石などがあって休む場所に困らない。苔の着いたピークは今日はやや暑過ぎるくらいで、目の前のお二人は半袖で夏モード、多少の日焼けを覚悟して、北側の形の良い石に腰掛けエネルギー補給、女性の吹くオカリナの音色が風に混じる。

灌木の陰の方と多少お話をしたところ、八ヶ尾山登山口から直接登って来た事が判明、計算があってやっと納得した。因みに、お話は距離も取り、強めの風の中の事である。藪も無く嫌いな毛虫等はいないらしい直登コース、それならばそっちに降って周回にしようか。御礼を云って、藪に埋もれた南側の登山口に入るとあっけ無く藪は無くなり、克く踏まれた登山道が降っている。が、斜度はそこそこで最後は隠れたゴロゴロ石がいやらしい。

降ったところが「つまご坂」登山口、目の前に止まる2台の車、さて、周回は未だ終わった訳では無く、西に歩いて弁天池を見て、池の周りを辿り旧峠越えの道を歩いて周回が出来る。知ってはいるが始めて歩くコースだ。先ずは弁天池、暫く山に向ってあるくと巨大な堰堤が現れた。想像では、ショウブの花の咲く潤いのある静かな水場であった。現実は厳しい。

池の何方を辿るのか、先ず右側斜面の道らしいものを辿ると直ぐに藪に飲み込まれて消えた。左側の湖畔の踏み跡は荒れてはいても道らしい痕跡が残り、踏み跡も確りしている。人工林に続く踏み跡を辿って大汗をかいた。尾根の手前は倒木とズルズル斜面、かなり斜度のある降り道で、最後は暗い樹下を辿って畑に抜けた。ピストンの方がよほど楽だ。


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