■ 京丹波・長老ケ岳
・・・・2021年01月30日
2021.1.31

昨日からの寒気でも、美山方面の積雪観測はやっぱり無し、車載温度計は氷点下。少ないとはいえ、この気温のお山にはそれなりの降雪は有るはず、と出掛けた美山町仏主、道の雪は数センチで、駐車地に残る轍は今奥に消えて行く軽トラのみ。車を降りた登山口でも数センチの積雪、曇り空から雪がチラチラ、風の無い、気温の割に温かい日だ。

目指すキャンプ場管理棟までの道は車両通行禁止、その訳は管理棟に着いて判明した。もともと車の通行は殆ど無い道で、昨夜から降った雪が10cmばかり、鹿の足跡を除くと踏み跡は無い。適度な雪は歩き易く、汗が滲む頃には仏主の集落を見下ろす展望地。硬い桜の蕾を突付くのは渡り鳥のウソである。他にヤマガラなどがいたようだが生き物の痕跡が少ない。寒くても、雪が少ない昨今は、冬だけに限れば過ごし易かろう。ただし冬を越すだけの食料が残る場合の事で、実を着ける植物が少なくなれば如何ともし難い。

キャンプ場管理棟の庭には大型の重機・トラックが止まり、今日は作業はないようだが奥に延びる作業道を建設中、山頂の電波中継所と繋がれば今の道は不要になる。あちこち毀損箇所のあった道はどうなったろう。ここで積雪は20cm、加えて激しい降雪となった。やはり風は少なく歩いておれば温かい。石の多い尾根への道は歩き辛い、雪に隠れた石は避けられないのだ。

東屋まで歩くと次は灌木が煩い。雪で倒れ込む松やソヨゴが途を塞ぐ。それでも馬酔木に比べたらまだ良しとしよう、馬酔木は通行不能になる場合が多い。灌木に雪を戴きながら樹林帯に出た。雪は30cmくらいで歩くと良い音を立てる。やや風が出て、温度計をみるとー7℃、歩けばまだ汗が出る。水平途に乗ったところで倒木が途を塞ぐ。左側は深い谷、右手は急坂で登れない。ここで新兵器のノコギリを出す。太い幹には歯がたたない、が煩い枝は残らず切り落とし、どうにか乗り越える事は可能になった。ノコギリは有用な武器である。

水平途が終わると植林地の中に続く長い途、斜度もかなりあるのでこれが堪える。雪もそろそろ歩き辛い量になった。無人の電波中継所の前を抜け山頂直下、風を避けた片隅でエネルギー補給、暑いので、手袋をとり襟を開けて数分後、痛い手に温度計を見るとー10℃。降り始めた道路の上は、硬く凍り付いた雪を合わせて軽く50cm超え、風紋などが出来る辺りはプチラッセル、お蔭で降りにようした時間は恐らく最短であった。


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