■ 多紀アルプス・西ヶ嶽
・・・・2021年01月17日
2021.1.17

天気のよろしくないこんな日は、向山でも歩いて汗をかこう。けっこう厳しいアップダウンは鍛えるだけなら遜色ない。高速を春日で降りると湿った路面、雨に当らなくて幸いかな、と思っているところへ雨が来た。水分かれ公園の手前でより強くなる雨、止む終えずここをパス、国道を篠山方面に走れば多岐アルプス、小雨になるようなら西ヶ嶽を歩こう。仮面ライダーの藤岡ひろしとは些かの関係も無さそうだが、藤岡ダムというのは気になってはいたのだ。

集落の最奥にある防獣扉を開け、くねった道を登ると巨大なロックフィルダムがある。水量は少なく流れ込む川も小さい。そんな水面に浮かぶ水鳥、恐らくは目付きの悪いキンクロだと思われ、ところが雨は降り続き、ガスで辺りの様子もよく分からない。とりあえぜ用意を整えダムの奥へ向って歩いてみた。雨脚が強くなるようなら中止にしよう。日本海の低気圧のお蔭で気温は7℃、寒くはない。

ダムの最奥まで歩くとダート道が続く。ダート道を詰めたところに、多岐アルプスの看板の架かるゲートがある。古いが立派な看板の先は、崩れた土砂に半分埋もれた道が延びる。ここで雨脚が強くなり、踵を返して中止の判断、ちょっと戻った辺りで再び小降り、山の神さん遊んでるな?。そう云う事なら歩いてやろう、とゲートを潜って半分どころかほぼ埋まった、放棄された道を歩くと良い渓相の谷。小さいが綺麗な滝などを見ながら歩くと一面結氷した大きな池に出た。氷の上に貯まる雨水、藤岡ダムはこの池の完成形だ。

池の奥には凍らないところが少し、ここにもキンクロが羽を休める。下手に声を掛けると怒られそうな相貌の持ち主だ。池の周囲を凡そ半分、古道を利用した道は恐らく栗柄に通じているはず。と思っていると、谷に続く古道を離れて険しい山腹に向き出した。汗をかくのが目的だから、少々は想定内、愈々険しくなった途の先には崖状の山腹、半分埋まる階段の先はガスで見えない。濡れた階段はよく滑る。

ほぼ真っ直ぐに登る階段は長く、こんな調子では上は山頂?、何しろ700をちょっと越える程度の山でのこの高度差、よくも長大な階段コースを作ったものだ、バブル期の遺産かな?。着いたところは栗柄への分岐で、藤岡ダムへの案内標識の立つ岩尾根、ピークまで350m50分の案内のあるところだ。雨で濡れた急勾配の道は滑る、山頂に着いて時計を見ると凡そ10分、誇大も程度もの。風の強い山頂は0℃、ガスで視界もゼロである。

折角の汗も冷えて寒い。下山は栗柄コースに降って尾根を歩くコース、前回見ているから探す必要も無い。降りに入って温まると再び汗、これも予定通りだ。愈々、栗柄コースと別れて藤岡ダムへは?、探せども案内は何処にも無い、何を見てたんだろう?。しかしここは峠道、探せばそんな痕跡は、直ぐに見つかり案内もあった。それによれば「未整備」コース、踏み跡は無くとも赤テープは残る。

これは早い、目の前に藤岡ダムが!、と喜んだのは少しだけ、降ってみると上の池であった。人の出現に驚いたキンクロが、文句を云いながら飛び立って行った。小康を保っていた雨が強くなった。ダム最奥でコーヒータイムの男性は気の毒なことだ、せめてタープは張るべきであった。


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