■ 湖南アルプス・堂山
・・・・2020年11月29日
2020.11.29

天神川下流の、河川敷を利用した公園の駐車場をお借りして、さあ歩こうか、と用意の整うまでに着いた車は3〜4台、軽そうなスニーカーのスリムな方々ばかり。公園を抜けキャンプ場を抜け、工事現場を抜けて前を歩く短の男性。陽の射さない天神川左岸の舗装道路を登ると目指す堂山は右岸側だ。渡渉地点は何処かいな?、とそれらしい下降ルートを見付ける前に、大量のナメコを着けた切り株を見付けた。

降って来られた単独の男性、堂山へは何処を登ります?、とお聞きしたところ、いや〜通り越してしまって、と降って行く。後続の皆様も同じく追い越して、また降って来られた。川の浅瀬に残る飛び石の道がそうらしい。で、同じく降りながら渡渉地点を探して川に下降、渡り終えたところで直ぐ下を渡渉する先の団体さんの様子を見ると、約1名の方は水に親しむ事になったらしい。

今までのところ、堂山を目指してはいてもルートは知らない方々ばかり、琵琶湖が70mで堂山は384m、標高差2〜300ばかりのお山をなめ過ぎでしょう。右岸に残る踏み跡を辿り、岩の山腹に続く踏み跡を発見、これに違いない。岩の間には黒いロープも設置され、降りの踏み跡も1つ、人気のコースの割に少ない足跡、とは思いつつ、登ったものは仕方無い、けっこう厳しい目の前の岩場は登らねば。

流石に岩尾根、少し登ると展望が良い。陽射しの中で下界を見下ろし汗を拭く。先の団体さんは後ろにはいない、耳を澄ますとどうやら下の谷を歩いている。正規ルートであるかどうかに拘らず、景観から云えば、暗くて寒い谷底よりも、このルートがずっと良い。岩場が切れると岩とザレ場、少ない踏み跡を辿り小尾根を移ると天神川の上流域までの大展望、河原に立つテントが一つ。

目指す堂山は正面よりやや左、間には深そうな谷があって、素直には行けないかも。後方の谷底から聞こえた絹を裂くような悲鳴、川ポチャかな。小さなピークを登ったり降ったり、黄色いタカノツメの葉に甘い匂いが無い。小尾根の先の、道を塞ぐ赤いテープ、その前のルートが堂山へ続く正規登山道で、こっちのルートはお薦めではないらしい。正規ルートを左に歩けば堂山である。が、これを辿ると戻って来る以外に周回する方法が無い。

堂山はまた次回、ここからは予定のコースで、と云いながらも何処へ出るのかよくは知らない。兎角歩けば周回が出来る事は間違い無いのだ。看板には、鎧ダムと書いてあったし、地図を見ると鎧ダム湖はかなり立派な湖だ。緩い降りの道を歩いて、前方が明るくなると、砂を敷き詰めた綺麗な小川に出た。小川ではあるが、砂の河川敷は広く、段丘の松の疎林ではテント泊の跡も残る。鎧ダムは水の無い、砂の湖であった。

鎧ダムから、澄明な水の流れる谷川に沿って降ると、車の並ぶ天神川本流に沿う道に飛び出た。実際は、登山道を囲う様に張られたマツタケ山テープに誘導されて降った、のが正しい。誘導テープのお蔭で、道迷いの憂いは少なくはなる。が、両岸の迫る急峻な谷間に、果たして警告のテープは必要だろうか?。


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