■ 湖南アルプス・笹間ヶ岳
・・・・2020年09月05日
2020.9.6

サギソウの写真は克く目にする、自生地の案内なども度々目撃してはいる、が目の前で咲くサギソウは未体験、猛暑の続くこんなときは、サギソウ自生地の一つ、湖南アルプスに行ってクールダウン。天神川に沿う林道を少し走ると小さな駐車地と登山口、富川道登山口と云うらしい。ここからは、尾根まで上がって湿地帯に咲くサギソウを見学したあと笹間ヶ岳に登るルートが可能だ。

早朝に降ったらしい雨に濡れた林道は暑い。先行者の踏み跡の残る道の先に谷川が流れる。涼しげな映像はそれだけで有り難い。花崗岩のおかげで泥土は少なく、登山道を流れる水は澄明、これで気温が5度ほど低ければ申し分が無い。立ち止まった道の側に肉厚の照葉樹。字の書ける葉、と手に取ってみると何方か既に書かれた後、木の名は確か、タラヨウかな。

岩の間を登ると滑らかな岩の間に細い流れ、まことに相応しい光景ではあるが水着は無い。溢れる汗を拭いて木陰でクールダウン、単独男性が一人二人。細かく砕けた、花崗岩の砂を敷き詰めた平坦地を過ぎると路の両側にシダが出て来た。この道もやはり古道の類らしく、時には綺麗な敷石らしいものが残っている。シダの路を少し歩くと小さな池に出た。水深は深いところで1m、20cmくらいの魚が泳ぐ。

辺りの小さな草地に残る踏み跡は、恐らくサギソウを探した痕跡?、としたら余り褒められた行動ではない。次はやや大きめな池に出て、池の片隅の木陰で小休止、と見ると水際の草の間に揺れる小さな白い花びらが二つほど、始めてサギソウを目撃した。傍らをやはり、単の男性が黙々と行く。直ぐ先で寛ぐお魚が二つ、恐らくはウグイである。目的を達成して路はやや降り勾配、着いたところは広い平坦地、陽射しの中の小川の深みに小鮒が2〜3匹、砂に黒い染みを作る汗、暑い!。

直角に折れ、やはり小川の側を暫く歩いて尾根に乗る。暑いので木陰で小休止、吹く風は北風で気持ちが良い。北には大津の町並みと琵琶湖、余り涼しい光景とは云えない。笠間ヶ岳はまだかいな〜と小さなアップダウンを繰り返し、着いた大きな岩の上がピークであった。梯子と鎖で登った岩の上から覗く町並みと琵琶湖、吹く風はやはり涼しい。

往路を辿ると続々とやってくるハイカーの皆様、サギソウはありましたか?、と訊ねるお若い女性、サギソウは湿地です、と教えると驚いていた。復路の池の周辺は目眩がするほどの高温、温度計を見ると30度超え、絶滅危惧種であるサギソウにも、この気温は辛かろう。駐車地に戻ると登山口に車は少ない。川の方を見ると賑やかな光景、このまま川に飛び込めたら、さぞ気持ち良かろうな〜。


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