■ 中国山地・氷ノ山
・・・・2020年08月29日
2020.8.30

親水公園の駐車場は満員御礼の状態、スキー場まで行くと、東尾根登山口の駐車地に1台だけ、車だけ親水公園にデポして歩く方々はけっこう多い。ダート道の手前に車を止め、外に出てみると陽射しが厳しい。お借りしたトイレはひんやり、物陰ではそれほども暑く無い。

ゆっくりと歩き始めると人工林の下は案外に涼しかった。東尾根まで高度差200mのうねうね道、涼しいと云ってもクーラーが効いている訳ではないから汗は出る。立ち止まっては水でクールダウン、を繰り返す行程だ。なにしろ先週はギブアップ寸前の登り、用心の上にも用心は必要。ダブルストックで颯爽と追い越していく若者の歩きはどう足掻いても無理なのだ。

用心の割に吹き出る汗は変わらず、見えてきた避難小屋は待ち遠しい。着いて見れば小屋は陽射しの中、傾いたそばのベンチは木陰の下で、濡れた背中に吹きつける涼しい風、ハンモックでもあればこの先は確実に放棄だろう。下の駐車地でお会いした男性が着いて暫くよもやま話。垂水の方で、身体を鍛えるために先週も来たとか、明るい人だ。

垂水の男性を見送り、尻に根が生えかけた頃に東尾根の端から登って来られたトレランのアベック、東尾根登山口の場所を聞かれて登って行った。トレランのわりにはふくよかな方々である。さて、見送るばかりでは山頂は遠い、綺麗なブナの木陰の続く尾根道は気持ち良く歩ける、久し振りに聞くソウシチョウの声はいつもながら元気が良い。一ノ谷ではやはりザックを降ろして小休止、スキー場の赤い建屋はずっと下に見えている。

虫の羽音がブンブン、近くのコシアブラの花に群がるアブと蜂、陽射しの中で、むせ返る様な光景だ。ぼちぼち、周回終わりの登山者が降って来られる。山腹の千島笹とブナの道を歩くと少量の水が流れる水場がある。次の水場は源流に近く、恐らく水量はここより多いはず。予想の通り、辿り着いた次の水場の水は澄明で冷たく、顔と頭を洗ってやや軽やかに神大小屋に到着。

お腹が減るのでちょっと早いがここで昼食、傍らを、段ヶ平からの登山者が登って行く。山頂を辞した垂水の男性が降って来られ、ここでも暫くお話が弾む。帰りは東尾根先端まで降るコースで帰ると云い、気を着けて、と、別れた直後に段ヶ平コースを降って行く。おーい、それは違いますよ〜、と呼び止めると始めて、あ、ほんとだ!、と気付く人であった。

エネルギー補給も済み、ここからは木陰の少ない緩やかな道を山頂まで。昼食の登山者で混雑する山頂に着き、さて降りはどうしよう?、親水公園に降りると車までの登りがあり、暑い地道はけっこう応えた。今日のところはピストンで良いか。ということで、写真1枚で直ぐに下山、東尾根ではソウシチョウが着いてきて、何やら訴えたい事があったものやら、鳥の声を解さないから不明であった。


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