■ 越美山地・夜叉ヶ池
・・・・2020年08月01日
2020.8.2

雨に煙る、夜叉ヶ池までの登山道は見たものの、周囲の事はまるで白紙、では面白くない。で、梅雨も明け、下界では猛暑の予想の中、先週に続いて夜叉ヶ池通い。ダート道の先をゆっくり走るBMW、流石に無人ではなさそうな、と、登山口に着いて驚いた。先行車が6台ほど、身支度の方が5〜6名、見ればお若い方ばかりで、ナンバーを見たところはほぼ地元車両、福井の登山は若者が多い。

雲が多めの空ではあるが、僅かな隙間から覗く尾根、登山道にはイワタバコの花、マムシなども加わって、先週にはない賑やかさ。妖怪などが出没しそうな雰囲気はなく、川の流れも落ち着いて、ありふれた流れの夜叉滝を見下ろし、乾いた木橋を渡ったところの大トチノキも、今日は眠りに落ちている。

気温はやや高めで、風のない谷の中は暑かった。ときおり覗く山の端の光景も、期待したほどのものはなく、途も分かっているから新鮮なものが少ない。もとよりそれほど長い道程ではないから、気が付けば尾根、傘の開いたタマゴタケを見て、辺りを震わせた滝の正体はと右手を見ると、ピークから分かれる小尾根の間を流れる谷川、谷は深いが迫力に欠ける。

来年の花芽を付けたシャクナゲの間を抜けると池は間近、ここで一本つけておかねば池の周囲は火器は禁止、ところへ下山の男性が通る。縁を過ぎると明るい池が見えて来た。木橋の上で寛ぐ方々、先週に変わらないイモリやオタマジャクシ、ゲンゴロウは姿が見えない。せめて夜叉丸までは歩こうか、と池の端を歩いて登り口を見ると、藪に続く階段道と笹薮。

藪漕をする元気も出ないし、狭い池ばかりを見ても詰まらない。エネルギーを補給したなら降ろうか。大トチノキに続いて、梅雨明けの池には夜叉姫さんは不在らしい。降る途すがら、片手にペットボトルの水を持ち、サンダル履きで、連れ立って登る若者を見た。マムシもいる途に、サンダルは少し剣呑だな。陽射しの中の登山口は焼けていた。


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