■ 丹波・五台山
・・・・2020年03月20日
2020.3.22

昨年は2回、桜の咲く前と満開の頃に五台山の尾根を周回し、序に加古川沿いの桜並木を楽しんだ。今日は未だ、一般の桜は殆ど蕾で、岩龍寺門前の小さな木にだけ花がある。小型の桜で、品種は分からない。昨年も、他の花に先駆けて咲いていたところを見ると、彼岸頃に咲く桜だから、エドヒガン桜の類としておこうか。大きな間違いもあるまい。

岩龍寺の、数年に及ぶ災害復興工事は、滝周辺を終えてお寺の周辺に及んでいる。道を塞ぐ重機の後ろを抜け、山門を抜けて境内に入ると椿が盛りを過ぎたところで、苔生す石積の下辺りには、種を付け始めたオウレンの群落が2〜3ヶ所。境内を抜けると滝の道に出る。道には、獣除けの、本物の網で出来た網戸があって、固い身体には応える造りだ。独鈷の滝に、未だ清流は戻っていない。

不動明王の祠まで続く階段の、あちこちに咲くミヤマカタバミ、生憎今日は曇り空の寒い朝、開いた花は僅かしか無い。滝の巻道に入るとこれも蕾のヒカゲツツジ、桜と同じ時期に咲く花だから来週あたりは開くだろう。砂防ダムを超え谷川に沿う踏み跡を辿り、ちょっと心細い丸太橋などは川を歩いて林道に到着。

林道を少し歩いて人工林の山腹を進む。つづら折れの道は「小峠」で尾根に出て、この先は地滑りで通行止め、古い道はこう云う事で失はれる。尾根を詰め、山腹の巻き道を登ると五台山と小野寺山の中間部に出る。先ずは文殊菩薩のおわします五台山のウッドデッキ、展望は良いが冷たい風で早々に退散、灌木の中の小野寺山は温かだった。小野寺山からは市島方面の展望が良い。ほぼ真北に聳える親不知は形が良い。

激降りのあとは少々楽な尾根ルートが続き、やっぱり厳しいのは鷹取山への急斜面。たかだか100mの急傾斜が応える。別名「氷上槍」では大汗になった。大汗の氷上槍は春の陽気、ベンチもあって良いランチ場所。ヒオドシチョウは飛び回り、どうやら天候も回復傾向、何やら風も春めいて来た。

槍を降ると美和峠、が谷崩壊で不通であった昨年を思い起こすと簡単には通れまい。踏み跡は?、と見ても判断に苦しむ。ここは無難を選び、再度登り返した先の尾根を降った。降ったところで崩壊ヶ所を確認、苦労して強行された痕跡はある、がこの峠ルートはこれで終わりだろうな〜。あとは順調に降ってお寺に戻り、工事の終わりと同時に一際静かな境内を散策させて頂いた。観光の方々があちらに二人、こちらにも二人、温かくなった午後の日差しの中におられる。


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