■ 京都西山・地蔵山
・・・・2019年01月26日
2019.1.27

午前3時頃から降り始めた雪は、5時頃には多いところで10センチ、未だ降り止む様にも思えない。これはどうでも新雪の上を歩かなくては、と出掛けた美山町知見、避けた除雪車の先の路面は真っ白で、ハンドルを取られる様な事も無く集落の外れまで来た。で、何処に車を止めたら良い?。降雪は今を盛りで、除雪はこの後も続くだろう。車を置けそうな小広い路肩は、雪捨て場や除雪車の転回に必要だ。道の他に進める場所がある筈が無い。こうした訳で、雪上歩きを諦めて、しぶしぶ向かったのは地蔵山、雪景色としては3流と云わざるを得ない。

とは云え、降り続く雪は集落を覆い、しかし覆いきれないところが物足りない。生活道路の除雪に励む人の姿がちらほら、山は膝上くらいあるよ!、と忠告を頂いたのはお婆ちゃん。是非あって貰いたい、とは流石に云えない。登るにも拘らず、積雪の増加は思わしくない。芦見峠で20センチばかり、気温は零下3度で風は無い、山の端を見ると雪嵐だ。暗い道程が明るくなるのは有り難い。有り難くはあるが、途を塞ぐ垂れ下がる樹木の枝は煩わしい。強引に突っ込めば雪まみれになる。

急坂に差し掛かる頃から風が出てきた。途端に気温は急速に下がり、零下7度の風雪の中は甚だ寒い。ここでエネルギーが切れて来て、どこかで補給の必要が出てきた。急坂の切れる樹木に囲まれた広場は多少とも温かい。エネルギー補給は立ったまま、手袋の手が酷く痛い。途を塞ぐ馬酔木の林を避けて尾根西側に出た。風が強くて手足の先はいよいよ痛い、このままでは凍傷の恐れもある。

馬酔木の林に潜りこんで手袋をとった、湿った手袋は凍っている。最強の手袋に代えると途端に痛みが消えた、代わりに手先の自由を奪われる、背に腹は変えられ無い。西向地蔵様に、この冬2度目の挨拶に立ち寄った。雪の衣を纏ったお地蔵様は、常より威厳が感じられる。馬子にも衣装とは、お地蔵様にも同じであった。それにしても、いつ来てもここは過ごしやすい。その様な場所にお地蔵様を置かれた越畑の方々の功徳か、はたまたお地蔵様の神通力によるものか、何れにしても有り難い。

どんな時でも足跡の絶えた事の無い愛宕山〜地蔵山の山途に足跡が無い。地蔵山ピークは全くの無人であった、こんな日もあるんだな〜。無人の尾根を歩いて愛宕山のジープ道に出た。何時でも風の強いところではあるが、今日の風は特別に強く、辺りの雪を巻き上る様は物凄い。道の北側に設置した衝立は雪と同時に風に備えたものだ、が効果の程はどうだろう。道の吹き溜まりの雪は深い。

度を超えた急坂の続くジープ道も、積雪の分だけ歩き易い。そんなジープ道に残る足跡が一つ、それも途中から戻る往復分、名前は失念したが古い道の方から続いている。余りの風雪に途中敗退だろうか?。


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