■ 播磨・段ヶ峰
・・・・2018年10月28日
2018.10.28

春の生野高原も、日中は温かくお出掛け日和、今日もまたお出掛け日和の紅葉狩り日和と言う事であった。そのせいか、登山口の狭い駐車地は既に一杯で、奥の作業所に繋がる路上にも駐車車両がある。同じ事は憚られるし、春と同じ様にゴルフ場への道の、広い路肩に停めさせて貰った。いつもながら、ゴルフ場へ向う車も多い。

登山口に向う間にも後続が現れ、狭い道の端に停めて用意に勤しむ。奥の作業所は営業日で大型の車もあったのだが、大丈夫かな?。良く晴れ渡った空の下は、空気も澄んで遠望が効く。折角の眺めも、苦しい登りの間は是非も無い。時々、ススキに覆われた斜面を見上げて汗を吹き、序に辺りを見渡して、稼いだ高度を確かめるくらいだ。登山口で500、尾根上の達磨ヶ峰は912、これを30分程で歩きたい。

陽射しに温もりはあるとは云え、、冷たい風に揺れるススキは概ね穂を飛ばし、改めて秋、滅びの季節を知った。見上げたススキの間に、大きなザックを背負う男性を捉えた。着実な歩きを心掛けているから早くは無い、が男性の後ろ姿は近付く一方で、とうとう尾根直下の魅力的な休息場所でザックを降ろされた。話声に前を見ると電話の最中、遅れた相棒と通信らしい。今日は山泊かも知れない。

達磨ヶ峰に到着、ここで4分の小休止、氷ノ山辺りの紅葉はピークとの事であったが、ここいらもけして負けている訳ではない。向かいの1100の尾根から下は綺麗な紅葉が広がっている。ただ灌木の林や疎林の枝先には葉が無い、僅かばかりの葉が色付いても、枯れた様にしか見えない。後続のおじさんの歩みは早く、ダブルストックを巧みに操り、颯爽と追い越し樹林に消えて行く姿はトレランと変わり無い。今日は男性女性を問わず、トレランスタイルの方が多い日だった。

フトウガ峰最高峰を過ぎると、段ヶ峰の間の谷を挟んで、両裾から下の紅葉は今がピークだと思われ、そんな山道の、背の低い隈笹の道を歩く3人の姿は、なかなか印象深い光景であった。ちょうど枝振りの良い松が、隈笹の間を埋める辺りで遭遇した。暫く歩くと旧ピーク、現在のピークより3m低いピークに到着、吹く風で汗に濡れた身体が冷える。一枚着てちょうど良い。千町峠から来られたチビっ子2人と男性が、フトウガ峰目指して、笹の尾根を行く姿を長々と見送り、さて、今回も林道を歩いて周回しようか。

千町峠に続く道には、気力横溢する犬を連れたおじいさんと、ちょっと遅れておばあさん。一面、真っ赤に色付いたウリハダカエデに覆われた辺りだ。ウリハダカエデの紅葉は見事なくらいに赤い、けれども話題になる事の殆ど無い樹木。葉の形に品が無いのか、ものの哀れを感じさせ無い逞しさが仇なのか、誰かに聞いてみたいところ。陽射しの溢れる千町峠には13時、付近の色付いた葉が眩しい。

凸凹の林道も少しだけ手入れされ、その種の四駆は通り抜ける事が出来るまでになった、そんな車が2台。紅葉を見ながら1時間、フトウガ峰から降る登山道付近を堺に、暗い森に代わった。植林が中心では紅葉はなし、15時を回ると風は一段と冷たくなる。


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