■ 京都北山・中山谷山
・・・・2018年10月21日
2018.10.21

五波谷を訪れるのは数年ぶり、情報によれば、豪雨被害でビレッジラインは通行止め、名田庄方面で道路崩壊、五波谷でも同様らしい。五波谷に入ると直ぐ、取水口の上流部に通行止めの標識が出ている。路面は泥で酷く汚れているし、林道入口の広い路肩に車を止め、歩き始めたところで犬が吠える。それも3匹もいるから機嫌のとりようが無い。水をはった小さな池にはアイガモがが〜が〜、かなり混み合った状態でも上は青天井、どうして飛ばないのだろう?、アイガモは飛べるだろうに。

次はけっこう新しいコテージが二棟、川の増水で被害があったのか、使われているようにも見えない。良く見るとドア辺り50センチくらい上に泥水の跡があるようだ、床上浸水か?。谷に入って直ぐ、路面の流出場所では復旧作業が始まっていた。が今日はお休みで、側の重機もおとなしい。林業の都合があるとは云え、この谷の道路整備が出来るほど、府下の復旧が進んだということだろうか?。まあ、そうした事は行政がおやりになる。

さて、今日のコースはどうしよう?、このまま林道を歩いて峠では、頑張りどころが少な過ぎる。冷た水谷から奥の谷山の肩経由、または適当なところから尾根に這い上がり、支尾根経由とするのが望ましい。冷た水谷の林道が無事であるとは思えないし、尾根に這い上がるのが無難だろうか。が、この辺りの谷は深く、見上げる様な尾根ばかり、転げ落ちる程の斜度がある。

登り始めると灌木が有り難い。湿った山腹の滑り止めに、灌木は手頃なお助けロープだ。蠢く様に這い上がり、林道はかなり下方になった。陽射しはあっても冷たい風の吹く中、ウインドブレーカーの中は汗まみれ。数年前、それまで密度の濃かったチシマザサが突然枯れ始めて、今では尾根の何処にも笹は無い。嘗ての笹原はとても綺麗な展望所になり、一部では土が剥き出しのところもある。

そんな嘗ての笹原に、何方が訪れたのか、派手なマークがいたるところ、別の支尾根から登っている。幾らか奇妙な場所と言えなくも無いが、展望・樹木とも美しいところだ。マンサクなどは、既に一部が紅葉し始め、赤黄色く色付いた葉を見せている。ブナなどには目立った紅葉は見えないながら、山全体を見ると色付いて、かつ明るい。良く見ると、破れた葉が多く、数も少ない。強風により傷んだ葉が、少しだけ残っている。葉がなければ、今年の紅葉は直に終わる。落ち葉の多い、乾いた林床の中の真っ赤な実。見上げると、熟した実を付けたウラジロの木。一粒食べて見るとザラザラした食感、リンゴの様な味が残る。しかし実を付けた木は少ない、クマは困っているだろう。

中山谷山ピークが近付くに伴い、倒木が酷い。巨大なブナ、ナツツバキの古木、尾根に近い木で被害の無いものは少ない。風の抜ける辺りの木は悉く倒れたり折れたり、森も変れば登山道も不明瞭。お陰で見通しの良くなったところもある。ピークから五波峠までの道は、半分程度は倒木に埋もれ、林道不通で登山者も少ない事で、踏み跡も薄い。峠から北の道は落ち葉に覆われ、見るからに廃道の様であった。

峠から降る途中の路面、大き目の落石を除けば毀損は少ない。唯一、橋の側の地盤の流出場所で完全に不通、近々、埋設工事が始まるようであるから、通れる様になるのはそう先の事では無さそうだ。


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