■ 播磨・千ヶ峰
・・・・2018年04月08日
2018.4.8

千ヶ峰は過去、岩座神(いざりがみ)からのルートで2回登っている。前回は3月で当然天候は良くなかった。しかし山ビルの噂のある山域に温かい季節は恐ろしくて足が向かない。今日辺りが限界ではないかと思っていると、満開を過ぎた桜の木の下でさえ寒いほどの気温、雲に覆われた暗い山は望みではないのだ。ときおり覗く陽射しはやはり有り難い。

初めての三谷コースは広い駐車場・トイレも整備された明るい広場で、全く人気が無いのは何故だろう?。ひとえに天候の処為ならまだしも、山ビルの蠢動にあるとしたら恐ろしい事だ。昨日の雨を集めた渓谷の流れは多く、歩き始めると谷の中は意外に明るい。濡れた岩場には注意が必要だが、山桜の花びらを散らした途は危険なところも無い。轟く水音は雌滝のもの、立派な滝のお陰で山ビルの事は忘れてしまった。

右岸に渡渉する辺りの苔の中に、このところ見なくなったハナネコノメとチャルメルソウ、名前の分からない白い小さな花が一叢。最後に雄滝の姿を見て、谷と離れて薄暗い杉の林を急登する。やや斜度が緩むところで岩座神コース出合、何やら頭に当るものがあるなと見上げたところへ雪が来た、山ビルの3次元攻撃じゃなくて幸い。風が強まると同時に吹雪になった。踏み跡が溝状になって防風の役目になる、が樹林帯の中に比べて格段に歩き辛い。

山頂が近付くと陽射しが漏れる、吹雪の中でも陽射しの中は温かい、やはり春。無人のピークの眺望は全て霞の中、1本付けて、降りようかな。風雪の中は寒いのだ。降りはじめたところへ市原コースから4人、このコースは高度差が無い、が尾根歩きが中心で歩いてみたいコースの1つ。これを皮切りに、天候の回復に合わせる様に続々と登って来る、流石に人気の山だ。中には年100回の登頂が目標だと仰有る、長靴のおば様もおられた。

渓谷に降ったところで、老若男女の集団に出会い、お早い下山ですね、ピークは未だですか?、え〜歩き始めたばかりですよ。登山初心者の集団かな?。とはいえ「お早い」などとは、嘗て云われた事が無い。渓谷を降りながら、桜の花びらなどを鑑賞していたところ、オオスズメバチの死骸に何やら付着したものがあった。手に取ると、どうやら冬虫夏草の類らしい。越冬中の、オオスズメバチに起こった災難、これも恐ろしい。


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