■ 比良・ダケ道〜八雲ヶ原
・・・・2017年03月20日
2017.3.20

連休で混雑する道を避けるとすれば、なんと言っても比良は距離も近く、相応のコースが待っている。湖西道路から身上げた蓬莱は、山頂部のみならず、中腹辺りまで白い。先週の綿向山どころか、本格的な雪山に見える。イン谷跡で右折、少し登った駐車地にも少なからぬ車があった。登山口したの駐車地には更に多い車、比良の人気に翳りは見えない。歩き始めると直ぐ、雪が出て来た。この時期で、この気温でアプローチに雪、多い時にはどれだけの積雪があったのか。大きなザックを背負った女性二人のパーティはアオガレ方面に消えて行った。

目の前を男性二人のパーティが行く。沢を渡り、ダケ道に登って行く。同じコースなら先に行って貰うほうが良い。直ぐに登山道に雪が出て、彼らの歩みは大変に遅い。追越す時に見た彼らの足元はアイゼン装着、慣れない雪道に慣れないアイゼンでは辛いのも分かる。クラストしたような雪ではないから、降りならまだしも、アイゼンは不要と言っても良い。

それにしても、少し高度を稼いだだけで、大量の雪がある。ほぼ夏道に忠実なコースではあるが、場所によっては、倒木や藪を避けた歩き易いルートに踏み跡はある。溝状の夏道のゴロゴロ岩は、深い雪の下で、何度か降りで歩いた時に比べ、氷も無く、大変に安全な道である。早々と、山頂を極めた単独ソロの男性ばかりが降って来られる。それも、殆ど無口、表情すら無い。

少し先を、アイゼンのソロが歩いていると思っていた。追い付いて見ると、小さなハイカー二人を伴ったお父さん、疲れた様子も無く、小さなアイゼンには気が付かなかった。左手に、山頂下から垂直に降る、真っ白な堂満岳のルンゼが見えた。この冬も、何人の方々が登ったことやら。もしかして、小女郎谷にも、相応の雪があったのかも?、ラッセルが必要な雪質では無くても、結構面白い遡行が出来たかも知れない。2年ばかりご無沙汰している。

積雪は、多いところで凡そ1m、北比良峠が近付くと、踏み跡は狭い尾根心に続き、ピークを越えて峠に降っていた。強風のぬける峠にハイカー二人、看板を背に、食事中である。八雲ケ腹に続く踏み跡は、深い雪の小尾根に続き、夏道の所在は何処だったろう。踏み跡もまた、数が少ない。湿地帯の八雲ケ原は一面真っ白、雪に埋まった池の上に続く踏み跡一つ。小女郎池は毎年埋まる、八雲ケ原は初めて眼にした。雪山では、武奈ヶ岳かコヤマノタケを目指すので、この辺りを彷徨いた記憶は多く無い。池の上を歩いて旧ヒュッテ跡、テントが一張り、無人である。見上げたコヤマノタケの急斜面に、延々と続く踏み跡、夏道に忠実な踏み跡は、右手の尾根に続いている。

谷川の水までは凡そ2mの雪の壁、お昼を食べるべく、風の無い樹間を探してウロウロ、グルッと回って八雲ケ原の池の上、風も幾らか少なく陽射しがあれば温かい。チラッと見えた真っ白な武奈ヶ岳、山頂辺りに見えた人影は幻だろうか。目の前を、おチビさんハイカーが到着した。雪山に慣れないお二人の姿は、未だ見ていない。今日は山頂は辞めて、早い目に降ろう。夕方の混雑は是非避けたい。


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