■ 北摂・剣尾山
・・・・2017年02月12日
2017.2.12

今回の大雪の情報は、概ね沿岸部に集中しているようで、裸の能勢の山々に、白いものは殆ど見られない。とはいえ、トンネルひとつ越えたら雪国であった、と云った事にでもなれば、冬装備の皆様に申し訳が無い。そろそろ修行の必要を感じてはいるのだが、その様な場所までは愈々遠くなるばかり。

安全に行けるのは、交通量の多いR173にほど近い、剣尾山辺りが精一杯だ。野外活動センターへの道に雪は殆ど残っていない。所々、橋の上などに新雪が付いて、朝早くから来られた地元の方々の轍の跡が、怪しく光っている程度。センターの入口脇に車を止め、皆さんの歩みの先を確かめる積りが、雪に残る足跡は殆ど無い。どうも狩猟では無い様だが、では何だろう?。

入口ゲートは閉鎖、管理人は不在の貼り紙、人の気配の無い路上に、草の種を啄むルリビタキ。周辺の山腹は薄い雪が付き、舗装したこの道の周辺だけに雪が無い。車が1台登って行った。最上部の施設は蘇りつつある。登山口までの登りで汗が出た、気温は2度。登山道に入ると5センチ程の積雪で、先行者は鹿のみ、歩き辛い凹凸も、雪のお陰で気持ち良く登れる。

谷筋に多い鹿が今日は影も形も無い、地元の方々は狩猟では無かったのだから、逃避する理由は無い。この程度の雪では堪える訳も無い、どうしてだろう?。尾根に乗ると流石に風があって、しかし陽射しの中は、真っ白い雪の上でも温かい。樹木の中に残る古い積み石などは、雪に覆われた事で、今なお力強さを感じさせる。

やや増えた積雪は10センチ、月峯寺跡まで来て小休止、大阪市内が良く見え、地図と合わせて、南のノッポビルを特定した。こんなに眺望があるのは珍しい。月峯寺跡を抜け、沢山の足跡が残る表参道に出た。積雪は寧ろ少なく、風は殆ど無い。ピークでは、アイゼンを付けた団体さんが降るところだ。他に単独の男性とおばさま登山隊。ラーメン主体のお昼が始まるところであった。黒雲に覆われ出した空から、粉雪が舞い始めた。

お腹も減らないし、ピークに長居する理由も無い。横尾山への周回コースを進み、途中から北に折れて野外活動センター最奥に降りるコースを歩く。雪は確実に多くなり、30センチを超えるところもある。風の跡を残すサラサラの雪を踏むと、先週辺りの融け残った層は固く締まって歩きやすい。人の出現に驚いた鹿の足跡から見える張力は、驚くばかり。

林道に降りると再生中の施設がある。高い杉の梢に作られたロープ場を、ハーネスを付けて移動しようと云うジャングルジム。ハーネスがあるとは云え、相当に危険の伴うお遊びだ。施設手前に作られた新しいゲートの脇で、まだ若い鹿が2頭、ゆっくり食事の最中であった。そばにはアトリやルリビタキが群れ、再び顔を出したお日様の光が溢れていた。


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