■ 台高・高見山
・・・・2016年12月11日
2016.12.11

北は天候不順で雨だと云う、南が良いとは思われないが、この様な時に登れるのが高見山の良いところだ。駐車場に着いて驚いた、未だ9時前にも拘わらず、既に30台程の車が止まり、歩き始めるばかりのパーティーが数組み、歩き始めたパーティーが数組み、食事中の方々もあって、流石に冬の高見山。

ややお年を召した、ストック姿のカップルが先行、5分ほど間を置いて歩き始めた。悄然と静まり返った川辺では、冷たそうな水の中に、群れを成したハヤがいた。駐車場の気温は4度であった。陽射しは殆ど無く、人工林の中は暗い。時折砂防ダム等の側を抜けると、その明るさに驚くほど。何があったのか、上空にヘリの爆音が響いた。ヘリは煩い物である事を了解した。

何時の間にか、手持の温度計では氷点下、登山道の水分は霜柱に変わり、踏まれたところだけ白い。一枚脱いであまり汗もかかず、筋肉の疲労はあっても、心臓のオーバーヒートは無いので休む必要がない。快調に歩いて高見杉の前、皆さんも同様なのか、何方の背中も見えて来ない。降りて来られる方々と出逢う様になった。彼らの狙いは霧氷であろう。今日に限れば、陽射しの心配は無いから、今からでも同様の光景が見えるだろう。

小峠出合から、見上げる様な斜面が続く。ガスで遠望はまるで無い、が冬枯れの山腹は透明だ。その斜面に人影が見えない。よほど歩みが早くなければ見える筈、今日のハイカーはプロが多い?。出合を過ぎると一段と気温が下がった。加えて強烈な風は服の中まで吹き抜ける。汗で濡れた服では無くてもこれは寒い。一枚来てやっと落ち着いた、が顔と耳は痛い。辺りの木々の枝先が白くなった。

未だ樹氷の成長は始まったばかりだが、こんな日が数日も続けばモンスターが出現するのも頷ける。登るに合わせて樹氷の成長も良くなり、樹木の根本に壊れた氷が多くなった。と同時に人の数も多い。お若い女性が主体の20名ばかりの団体さんだ。それと駐車場に着いたと同時に登山道に消えていった若い女性3人組、かなりお疲れの様に見えたが確かめた訳では無い、やや遅れて、同時に山頂小屋に入ったのは事実だ。

山頂小屋の中はバーナーに火が入り、食事中の方々で温かい。一本着けようと思えば外しか無い。高見神社に柏手して、東の隅で火を着けた。風も気にする程は届かないから、小屋でなくとも存外のんびり出来る。北尾根を回って、周回コースにしたい気もするのだが、またの機会にしよう。あまりお腹も減らないし、日射しは出そうに無い。風ほどは幾らかましだと云いながら、やはりぼんやり留まるところでは無い。スマホ等は、冷たすぎて壊れ無いとは限らない。残すところは下山しかない。

下山に入っても顔に当たる風は厳しく顔が痛い。急ぎ足で降る中、登って来るハイカーが2人、3人。今日は未だ雪も無く氷も無く、登山靴だけで充分であった。次回来ることがあるとしたら、アイゼンは必須だ。爆音を発して疾走する国道のバイクも、その頃には手の届かない領域になるだろう。雪が多ければ、同様の憂き目に会う身である。


CGI-design