■ 丹波・虚空蔵山
・・・・2016年08月28日
2016.8.28

陶の里を抜けたところに広い無料駐車場?、そんな広場があって、ハイクかどうかも分からない先行車が数台止まっていた。仲間に混ぜさせて頂き、陶の里関係者様の駐車地アプローチを辿ると虚空蔵山登山道がある。使われなくなったコテージ等の施設を抜けると石ゴロゴロのあれ模様、植林の中の暗い途だ。これは登り口を間違えたかな?、と思いながら、しかし纏わりつく蚊やブヨが殆どいないのは大変に気分が良い。

暫く歩くとプラスチックの階段途に変わり、関電の巡視道を利用した途になった。巡視道は往々、直線的な途が多く、ここも例外では無い。仕事の道だから分からない事も無いが、登りに安く降りに楽な途でも良さそうなものだが、仕方ない。真っ直ぐに谷を詰めるかと思うと山腹を巻く。朝方に降雨があったのか林床にお湿りがある。当然湿度は高止まり、風が吹かないので、この頃の猛暑を思うと低めの気温の中、身体の全ての汗腺はフル回転。

尾根が近付くと風が気持が良い。何分にも低い山だから山頂も直ぐだろうと見上げたピークまでは結構な硬度差が残っていた。ならばユックリ休息を入れ、1本付けたりなどしている間に、アベックが一組降りてきた。その格好はとても登山などでは無い、ただの物見と言ったところだ。十分に休んで歩き出したところで、クワガタムシのメスが這う。踏まれ無いよう林に移して、と、その側に見たような色合いの渦巻き。マムシだ、危ないところであった。マムシは、時期にもよるのだろうが、アベックでいることが多い。気をつけながら一歩一歩。やはり山ほどは十分な装備が必要だと思う。

プラ階段の続く側に、薄いピンク色の小さな花を付けたママコナ。他に花は無い。高速下からの道と合流すると踏み跡は賑やかになった。3人パーティが降って来た。おばさんはへっぴり腰、「私、降りは不得手でね」、「お気を付けて」。虚空蔵山はピーク辺りの岩場が有名だ。そろそろピークだが、と思う辺りに岩が出てきた。なるほど立派な岩ではあるが規模はそれ程も無い。岩の上からの展望は良く、三田を全て眼下にして、中国道・舞鶴道、連綿と続く山々、西の一角に、山頂直下にお寺の屋根が見える山があった。

道などは見えないし、地図で探してもそれらしい山が無い。そうこうしている間にも後続ハイカーは後を絶たない。山頂のおばさんハイカーの声が止むと子供の声と交代した。こちらの岩場にもアベックのハイカーが到着、陽に焼けた、おばさんアスリートに寺のある山を指差して聞いてみた。曰く、播州清水寺ではないかと仰有る。三田にお住まいで、近隣には詳しいとも。しかし地図では、来る途中で見た霊園のあった和田寺山ではないかと当りを付けていた。

汗が冷えて少々寒くなり始めていたから、これを機に岩場を譲り、来た途をピストン。途中の木椅子で食事中、お先に〜と降って行かれた。駐車地まで戻り、件の和田寺山の霊園に車を止め、山腹にある本堂まで歩いてみた。和田寺山は想像以上に大きな寺で、既に山林と化した遺構を含めると巨大な寺院であった事が分かった。しかし山頂から見えた伽藍は、播州清水寺に間違いないらしい。和田寺山の杉林の中の本堂は、けっして余所から見えるものではなかった。



CGI-design