■ 比良・ダケ道〜八雲ヶ原
・・・・2016年06月19日
2016.6.19

これくらいの雨には結構強い、小糠雨程度の雨は、森を美しく見せるし、ただ白いだけのこの季節の花も、雨に濡れると梢の翠によく映える。正面谷の駐車車両は随分少ない、がこれ位の雨で減る登山者で無いことは、充分分かっている。下山予定の旧リフト道下に車を駐車、正面谷に回ると直ぐ、テント泊らしい大きなザックを担いだ若い二人組の女性が降りてきた。トイレの前には10代の男女十数名のパーティがいる。

直ぐ上の平坦地では、綺麗にターフを張り、テント前で朝食の用意のおじさんがいる。他にも単独のお若い女性やら、比良はいつでも賑やかで良い。ダケ道を登るのはこれで3度目かも知れない。ほとんど降りでの利用が多かった。整備の行き届いた道は歩きやすい。曲折の多い作りは疲れを溜め無い工夫である。溢れる汗には殆ど効果は無く、顔を振れば汗の雫は雨の如く、お若いハイカーには見せられない。明るい空に安心してカッパをぬぐと、15度ばかりの山の空気は涼しい。

昨日は八雲ヶ原辺りで何かあったのか、若い降りのハイカーと良く出会う。中には、小康の空に安心して、道よこで朝食の準備を始めた二人組もあった。立って小休止の間に中年ハイカーが追越して行く。雨は止んだ!、と思った途端に再び落ちてきた。再びカッパを着た、高度を稼いだ分、暑さはそれ程も感じない。尾根が細くなる処で北側の展望が開け、ガスを纏った釈迦岳・カラ岳辺りが神璽谷を挟んで鮮やかである。

若い白人の男性と女性が、傘もささず軽装で追越して行った。元気な声の挨拶ではあったが、如何に白人でも強い雨の山では低体温症の危険もあるだろう、無茶をする。北比良峠から八雲ヶ原に下った。湿地の遊歩道の橋は残っていたが、朽ちて壊れた橋桁や強度の落ちた板は補修が必要だ。落ちても怪我で済む位のものだが、今のままなら立ち入り禁止が望ましい。

旧ヒュッテ跡には傘をさしてバーナーに火を付けるハイカーが一人、ゲレンデ跡の上にはこれを見守る鹿が三頭。ゲレンデ跡を回って北比良峠に戻ると風雨は激しく下半身が濡れる。コアジサイは杉の下等に隠れて風を避けられるが、ザックの傘は何処で取り出したものか。ガスに覆われたカラ岳への登り道は強風が吹き荒れ、僅かな時間でズボンを濡らした。上半身のニセゴアテックスもそろそろ限界、登山靴のゴアテックスも同様で、足先から頭まで濡れてしまった。ブナの樹幹流はまずまずで、頭の高さのベニドウダンはまだ蕾であった。


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