■ 播磨・千ヶ峰
・・・・2016年03月06日
2016.3.6

どう読むんでしょう?、岩座神(イザリガミらしい)、随分以前に登った山だから、もう少し記憶があっても良いようなものだが、ピークと途中の緩斜面の2枚の記憶しか残っていない。あたりの記憶は無くて、静止画にしてたった2シーンのみの記憶だ。車を止めた左手、七不思議コースから降りて来ることにして、先ずは杉林から直登コースを登る事にする。

歴史の有りそうな神社かお寺か、の前では、重機を使って庭木の剪定が行われていた、それも大の大人が数人も居て、切った小枝は新設の砂防ダムの側まで運び、燃やしていた。殆ど小枝ばかりが火の上に積まれていて、それでも数人掛かりで重機もある。

歩いた林道は最近できたもので、寺から直ぐに杉林に入った事はボンヤリ記憶に残っている。林道を少し登るとS字カーブで登山道と出会った。ここからは杉林の中の、かなり散漫な踏み跡を辿り、汗が溢れる頃に再び林道に出会う。近付く前線の影響で山鳴りが凄い、枯れ枝の落下に注意しながらの山歩きである。

再び暗い杉林の急斜面に入って、少し歩くと不自然な平坦地に着いた。どうも何かの遺構らしく、地元では寺跡という地名だとの案内板が近くにある。寺跡であるとしたら相当に大きく、影響はかなり広い地域に及んだ筈で、探せば付近の山谷にもきっと痕跡があるだろう。今日のところは雨の心配はあるし大風の吹き荒ぶ日ではあるし、寄り道はよしてさっさと登ってしまおう。

寺跡を過ぎたところで降りのご夫婦と出会った。急傾斜を登り切ったところでソロの男性が降ってきた。尾根に出て、記憶に無い急斜面は果てる事なく続き、高めの気温は8度で強烈な風の中では少し寒い。ピーク下でまたソロの男性と出会って、遂に記憶の千ヶ峰ピークに到着、立派な山標の側からふと右下を見ると、風を避けカップ麺を啜るお爺さんお婆さん登山隊の面々が約10名ばかり、元気ですな〜。

上空を覆う黒雲の下、下界への展望は全周囲良好、前回はガスで全く何も見えなかった事を思えばまずまずの山日和、が手袋を忘れた手は強風の中で痛い。お爺さん達と同様、風の無い東側のカヤトに降りてまず一服、周囲のカヤトの中からチーチー、ホオジロが鳴く。

直ぐに笠形山縦走コースに乗って、強風の尾根を南西に移動、やや高度が下がった辺から振り返った千ヶ峰ピーク、元気なお爺さん達の姿はいつ迄有るだろう。簡単に降れる筈の七不思議コースは直ぐに見つかった。が踏み跡が少ない、急速に降るコースでも無い、嫌な予感。始めは灌木の綺麗な小尾根を降る、斜度は少なく、正面に千ヶ峰を望みながらの行程は杉林等とは比較にすらならない。では、何故に踏み跡が少ないの?。

調子の良い尾根歩きは突然のロープ場で終焉を迎え、ここからはロープ場の連続、急峻な岩場混じりの降りばかり、全身運動が出来て、良いところもあったとは言えるのだが。次に出てきたのは真に暗い狭い谷と石混じりの途、ここでも、暗いながら、山腹にそそり立つ巨石群は驚きであった。惜しむらくは、もう少し光が欲しい、如何に神さびた巨石であっても、暗くて枯れた杉との識別も難しいようでは様になるまい。

夏場は山ビルが出ると云う、そんな雰囲気の途を抜けた片隅に、忘れられたように六地蔵が立っていた。これもまた七不思議コースのコンテンツだろうか。



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