■ 比良・小女郎谷〜小女郎池
・・・・2015年01月25日
2015.1.25

年明けからずっと行きたかった比良は小女郎谷、待ち望んでいた道路に雪の無い日ではあるが、見渡しても肝心の山に雪は無い。山頂部は白くても、その下辺りの山腹はゴマ塩程度の積雪で、ずっと下方では雪は全く無い。

いつもの湖西道路を越えた小女郎谷登山口に車を止め、見渡した林の中に雪は無かった。これは谷といえども雪は少なそう?、龍谷大学農学部の実習田には温かな陽射しが溢れ、暖色のかやとの側は春の様子である。道横の東屋の前に、登る前に休んで行け、と書いた立て札があった。道路の騒音を除けば、気持ちの蹌踉めきを誘う光景だ。

そこへ柴犬の血を引くらしい大人しい犬が現れ、先になり後になり付いてくる。植林地手前の家は完全に取り壊されて更地になった。ここまで登っても雪は無い。汗は既に髪の生え際を濡らし、首を降ったらボトボト落ちる。余り首を降ると目が回るので、決してお勧めするものでは無い。

犬は自由を満喫しているようであったが、植林地に入って直ぐに止まってしまった。どうやら自由の許可もここまでのようらしい。暫く歩くと腐った雪が出はじめ、最初の堰堤から一挙に纏まった量になった。これくらいなら面白かろう、ラッセルは無理でも少しは歩いた気になれる。

雪上の靴跡からみて今日の先行者は二人である。薬師の滝に差し掛かったところで下りの男性と行きあった。靴跡の一人であったがそれにしてもお早い下山。雪はザラメ状で新雪は全く無い。最後の堰堤を越えた辺りで約1メートル、雪質は云々しない事にしてまずまずの積雪。何処にでもいるお馬鹿さんが我が姿を雪に残していた。これを見て同じ衝動に駆られる阿呆は居るのである。

右岸に渡り徐々に雪質は良くなった。積雪も増えたようで、細いスキー板の跡も残っている。ここまでのところ、苦労する様な所も無く、よく踏まれた雪道を淡々と登ってきた。再び左岸に移ったあたりから踏み跡が減った、何故?。説明は簡単、殆ど崖の様な急斜面にかなりの積雪、ここに来て腰まで埋まるような所も度々、諦めて返られた方々があっても不思議では無い。

もちろんこれがラッセルの必要のある新雪で、他に踏み跡が無ければ時間切れ断念もあり得るのだ。今日のところは先行者もあり、ヨレヨレではあるが引き返す程では無い。汗を拭きつつ最後の胸突き八丁を登り、真白一色の稜線目掛けて最後の悪戦苦闘、峠下は雪が締まって靴は殆ど沈まない。代わりに滑らない登り方が必要だ。

大きく振った事で、危うく峠を見失うところであった。峠に降ると二人の女性、その先にもう一人の先行者を見つけた。因みに女性は谷を上がったものでは無い。雪に覆われた小女郎池ではお二人の男性が食事中、風を避けて西側に移動、何処に行っても寒さが付いてくる。これは偏に衣服が汗で濡れているからで、気温は0度で風も極弱い。

缶コーヒーを温めて飲んではみたが、長居をすると風邪をひく。池の淵辺りを踏みしめて、背後の丘から縦走路に出た。黒黒として重みに欠けた平板な琵琶湖が眼下に広がる。ホッケ山山頂は団体さんが占めているらしい。声程は聞こえ無くても姿は克く見える。北東の山脈の間に、西南稜に続く武奈ヶ岳が覗いていた。

峠上のお地蔵さんに新顔が加わっていた。まん丸お顔の可愛らしい奴で、近頃の流行りらしい。帰路は峠を降ってピストンである。登りもキツい処だが下りは膝が痛いはよく嵌まる。胸突き八丁下では、峠を断念したらしい3人が食事中であった。すっかり降って来たところへ、朝の柴犬の雑種が迎えに出ていた。これは少しだけ東屋で遊ぶ必要がある。



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