■ 鈴鹿・綿向山
・・・・2014年12月21日
2014.12.21

駐車場への道に雪は無い、除雪されたか雨で溶けたか、少しはあってもらいたいのもあって、ハンドルは汗で濡れなかったが些かがっかり。振り返って見た比良の山頂部は真っ白で、就中、蓬莱は輝いている。

小女郎谷には雪があったかも知れない、残念。駐車場は既に一杯で、橋の手前に停めさせて貰った。お目当ての雪も無くこの暖かさでは、霧氷も期待した様にはいかないはず、にも関わらずこの人出、お気楽に雪山へ行きたい人は多いのだ。目の前を、大きなザックを背負った3人組の女性が行く。日帰り登山の用意で、何が入ったらあんなにザックは膨れるだろう?、まさか昼食の具材だけではあるまい。

早速、登山口の脇で小休止され、会話を盗み聞きする暇もなく追越してしまった。中電が設置した橋?、を渡ると雪の無い、植林の中の味気無い途が続いている。急斜面の山腹を一杯まで使った途は歩く程には高度が出ない。故に疲れないお気楽登山が可能だ。

疲れは無くても汗ほどは出る。ほおって置くとポタポタ落ちて、気温はと見ると丁度0度、風が無い冬装備ではちょっと暑い。2合目、3合目等を過ぎ、林道に出会うと小屋がある。小屋の中には若者が数人、えらく賑やかな集団だ。前にはヒップソリをぶら下げた3人のお爺さん。少し距離が開いたところで賑やかだった若者も歩き出した。

途に雪が出始めて少し歩くと展望の良い山小屋の前、ここなら小屋泊まりも出来そうだが空く事があるのか調べた事は無い。朝の早い方々もおられるようだから、行き帰りの休息場所に丁度よい、ここから見た湖東平野は概ね白かった。雪は数センチ程度で風が抜ける。植林はなおも続き、尾根に出たところでやっと自然林に換わる。ここには不動明王と役行者の像と祠があって、ちょっとした休息場所になっている。

この先は滑落の恐れのある夏道と別れ、急峻な山腹を直登するルートに換わる。風が強いので1枚着て、凍と僅かに積もる雪の斜面を登った。今までが楽であったぶん、これが応える。寒さも一気に本格的な冬になり、葉を落とした黒い枝先に、僅かに霧氷が出来ていた。

皆さんはほぼアイゼン装着、中には長靴のオッチャンもおられたがこれは例外、ヒップソリを持ったオッチャンに鮮やかな冬装備のオバチャン、この山にはお若い方も多々おられるが、やはり女性が中心で今日のところは山ガールは見ない。

山頂は大勢の方で賑わってはいたが、陽射しが少なくて山を鳴らす風で寒い。山頂を少しだけ北に降ると謂れのある奇形ブナがある。そこまで降ると不思議に風が無くて陽射しもあった。気温は5度、随分温かい。山頂に戻るとあっという間に氷点下、この温度差はまたかなり応えた。

空気は冷たいが遠くまでよく見える。正面に立つ雨乞岳は遠くに聳え、容易に辿り着けそうにも無い山に見えた。2月頃には行ってみよう。登ってきたルートを脇目もふらずにピストンし、不動明王の前まで降ってきたところで賑やかだった若者グループが登って行く。


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