■ 北摂・北摂尾根〜清水谷〜記念の森
・・・・2013年02月24日
2013.2.24

激しく降りしきる雪に霞んで、遠望は殆ど無い。そんな中でも元気よく登るハイカーの多いのが北摂尾根だ。林床に薄く残る程度の雪だが、風が強くて気温は低く、こりゃ昼日中に積雪になるかも。

と思いながら何号か忘れてしまった研究路に沿った細い流れの谷川に、餌を探すような様子の小鳥が1羽。人を恐れるでも無く、上流から下流に向け、丁寧に漁りながら時々は啄むような仕草もある。

よく見ると、目の真ん丸とした可愛いやつだ。粟でもナッツでもあればやるのだが何も無い。中学生らしいジャージの女の子が数人、教師だろう男性と通過した。小鳥はそんな事は全く関心が無い様で、丁寧に丁寧に漁りながら徐々に移動する。

見ていて体が冷たくなった、振り向いてくれる訳でも無いから詰まらない。道路を超えて研究路は続く。強い風に葉に溜まった雪が舞い頭の上にも落ちてくる。何処からか現れまた消えて行くハイカー。

尾根に出ると一段と強い風に見舞われ、少々出始めた汗も何時の間にか引っ込んでしまった。登り坂では足が重く、尻でも叩かれないと気合がはいらん。そんな折に現れた賑やかな二人、一人はシャツ一枚で腕まくりである。

なんぼなんでもこれは無理、凍死覚悟で無ければとても真似出来る筈が無い。左からの出合いを見るとEXPO90の森とある。何かある様な事は知ってはいたが、行くとすれば北に降ってまた登る。

鉢伏山の西の森だから、清水谷を降れば近いには違いない。粉雪の舞う林間はどこか誘惑的な魅力がある。どうもこれにあてられたか、しかし綺麗な雪女などの類は何処にも見えなかった。

清水谷を降る間に真っ赤な服を着たご夫婦らしいお二人といき違った。奥様の柔らかい笑みに比べてご主人の硬いこと。道路に出ると雪が止んだ。止んだ空から陽射しも漏れる。幼い頃は、このような雪や雨は、狐などの生息しなかった関係からか、バカ雨やバカ雪と呼ばわった。

酷いことを云ったもんだ。谷に沿った綺麗な道を詰めると開けた落葉樹の谷間に出た。姿の綺麗な欅の木が多い。風は冷たいが陽射しの温もりがあるここで昼食。林床の早春の息吹は当分無さそうだ。

谷のどんづまりから見上げた尾根に人影がある。鉢伏山方面から帰るらしい人である。尾根に登ると鉢伏山へ至るルートの手前に建物が見えた。大勢の人のいる平坦地もあり芝生の広場も有る、随分立派な施設が出来ている。

EXPO90だから20年も前に出来ていた?、勘定が合わぬようだが事実は厳粛に受け止めよう。えらく広いな〜皆さんの消えた高台の方に行くと、随分立派な櫓があった。展望台と言うべきだろうが、時代掛かった物見櫓のように見える施設だ。

再び雪が舞う中、園地を降りダムをほぼ周回するロングコースになった。ダム周辺の遊歩道には戦々恐々であったが、ダムに沈んだ古い道路や橋、建物の跡なども見られ、おまけに最後に山ガールを含む良く分からん一行とも出会い、何やら充足感の残る日であった。これもやはり雪の精のお蔭だろうか。

(ルリビタキの雌です。わかります?)


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