■ 大峰・柏木〜伯母谷
・・・・2011年12月24日
2011.12.25

雪がちらつくR169、ダムの上からは通行止め、迂回路に進むまでに10分ほども待たされた。4キロを越える迂回路の往復分の時間である。狭い迂回路を走りながら見た向いの斜面、想像したよりも遥かに広く長いエリアが崩落している。

直ぐ近くに民家があり、路の駅にも近い。崩壊斜面に、杉の木のほか赤茶けた土以外に何も見えない。復旧には相当の月日を要する筈だ。それまでこのルートは控えたほうが良かろう。迂回路を過ぎて戻ったR169に架かる橋の上、薄い雪が残っていて、これ以上積もると夏タイヤでは難しい。

柏木集落を抜けるあたりの路肩に駐車、伯母谷ルートの何処まで行けるか、早い目に戻らねばならない。登り始めて直ぐ神社がある。上谷のククノチ神社は木地師の神社らしいが、この神社の名称は分からない。暫く緩い登りが続き、そのあと山腹の巻き路が続く。

路には水の流れる黒いパイプが敷かれ、非常時には飲料水としても使える。水の湧く谷源頭部を過ぎ、切り開かれた谷を越えると大迫集落出会いである。ここを過ぎると尾根に向かって急登が始まる。汗だくになって風の強い上谷出会い。

出会いのお地蔵様は倒れ、小屋は路に転がっている。お地蔵様は起こす事もできたが、小屋を固定することは難しい。せめて風に飛ばされないよう、木の間に固定した。風が冷たくて体が冷える。行けるところまでなので、休息はなし。

薄い雪が林床を覆い、粉雪の舞う尾根は寒い。登山道もカチカチに凍って、こけたらさぞ痛かろう。痛い前に、急斜面に落ちたら命がない。目の前には勝負塚山がある筈だが、白いガスの彼方にあって全く見えない。

巻き路が終わり再び尾根に出る辺りは雪が多くなった。気温は−3度、歩く間にも低下するのが分かる。加えて北西の風の冷たい事。お腹は減ったが、食事をするような気温ではない。

標高1300辺りまできて制限時間、僅かにガスが晴れ、伯母谷を支える岩壁と松が姿を現した。下りに入ると降雪が激しくなった。雪雲の具合を見ると、どうやら国道の辺りも同じように見える。こんなに降った日には帰れないではないか。八大竜王、雪止め給え。

上谷出会いを過ぎ、風が治まると温かい。助かった、この気温では降った雪は直ぐに融ける。で、雪が降りしきる杉の林でお昼休息。10分に満たない時間であったが、手は動かなくなった。そこから駆け足、身体も温まるし、少しでも早く下れる。

国道に下り立つと、案の定、雪は全て融けていた。崩落斜面の復旧工事は続く。


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