■ 北摂・剣尾山〜横尾山
・・・・2011年10月30日
2011.10.31

あんなに良かった平日の天気は、週末になるとどうも崩れる。今日も朝から小雨が降って、紅葉狩には勇気が出ない。こうしている間にも落ち葉が進み、見えるのは寒々しい裸の木ばかりになる。

けれども気温は高め、能勢の町を見下ろす岩の上では、観音様のお姿を拝みながら汗が滴る。行者山の上まで来ると、ほの赤いコウヤボウキの穂が揺れる。

疎らな松林の林床に、ボツボツ、枯れ葉を叩く雨の音。スニーカを履いた初老の男性が追い越して行く。かなりのスピードで登っていかれる。北摂の山々は雲の中にある。

赤い涎掛けが鮮やかな六地蔵、伽藍跡を過ぎて山頂に登ると、賑やかな声が響き渡る。叔母さん登山隊の四人組は、小雨の中でも怪気炎。ヤマグミの赤い実を口に含むと酸っぱさが口に拡がる。

山頂をあとに横尾山に向かう尾根道に、風に震えるリンドウがふた株、更に下った辺りで激しい犬の悲鳴に振り向けば、なんと、叔母さん登山隊の仕業であった。

綺麗になった林床を頼りに、少々コースを外れて散策コース、尾根に戻ると、辺りにビッシリ生えたみやこ笹が美しい。反射板手前の急坂を終え、熊笹が消えた見晴らしの良い尾根で、ミカンを食す。

深山辺りが綺麗に見える。横尾山ピークはいつもさみしい。色彩にかけ、北風が吹く。気温も僅かに低かろう。下りに入ったトンビカラの岩場、真っ赤に色ずくウリハダカエデは枯れている。

雨脚が強くなる。トンビカラのした辺りで賑やかな声がする。林道を、傘をさして上る一団が来る。何れも叔母さまがたである。


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