■ 多紀アルプス・三岳〜小金ガ岳
・・・・2011年10月02日
2011.10.2

火打岩の橋の上に車を駐車、集落の上の方から、道一杯に神輿が近づく。神輿の上にはお稚児さんが3・4人。笛太鼓は彼らの担当のようだが、果たして実演かどうか。

というのも、笛太鼓を持った彼らの眼差しは、道脇のハイカーに向けられたまま、微動だにしないのだ。家々の軒先には、お手製の和紙の灯篭を掲げている。登山口脇の家のなかにも、何時とは違う熱気が感じられる。

このところ楽な山歩きをしてしまった。今日くらいは、尾根までは無休で歩こう。熱した体から汗がポタポタ、顎を伝って落ちていく。上手に作った尾根道は、ほぼ水平で歩きやすい。

後からこられた単独男性が追い越していく。直ぐ先の方で林の中をキョロキョロ、その歩みはけして早いとはいえない。こちらも同様にあっちへウロウロこっちへウロウロ。この時期ではの夢遊病現象である。

早朝の気温こそやや低かったとはいっても、キノコの最盛期には些か早い。谷底の方に白菜にも似たクリンソウの葉が茂る。夏場の力強さも既に失った森は、シラキのように一部は紅葉を始めたものを除いて、総じて元気のない緑色である。

三岳の岩場に腰掛て見る限り、来週辺りには紅葉が見られそうだ。このくらい赤い実を沢山付けたアオハダは始めてみる。山の生き物には有難い年になるだろう。ピーク下の突き出た岩場の傍に、レンズを片手に待つ男性。何を待つのだろう。

渡りの季節のアサギマダラは、上昇気流に乗ってふわふわと中空を漂う。東の方から次々に飛来する個体が広い谷間に三々五々。下りに入って真っ赤な顔の男性3人と遭遇、この登りは辛い。

北の空にあった黒くもが上空に広がる。同時に小雨が来た。北の空は変わって明るくなった。直ぐに止むだろう。オオタワには車が10台程と家族連れが3人。子供が小枝を集めている。バーベキューの用意がある。

小金ガ岳への植林地は暗かった。尾根に出ると上から賑やかな声が響く。明るい小太りの女性を中心にした5名程のパーティーである。岩場に差し掛かかり登ってくる男性二人。何れも賑やかだ。

壊れた「北壁」看板の岩の上に陣取るややお年を召した女性、登山道からご主人がカメラでパチリ。隣の岩場に移ってなをカメラでパチリ。序でにご主人も登って、結構怖いな〜。小金ガ岳ピーク下で、下りの二人に出会って、これで最後。

無人の小金ガ岳ピークは日差しが暑い。木陰に移って昼食、やや強めの風は火照った身体に心地良い。小休止の後は小金口に向かって松の多い潅木の岩場を下る。伽藍跡を過ぎ谷川を下る辺りは、先日の大雨で登山道もかなり毀損した場所がある。

雨のお陰で泥を流した流れは清らかであった。大きな砂防ダムで飼われていた4〜5匹の鯉の姿が何処にもない。流されたか埋まったか。刈り入れの終わった田圃の傍に車が20台程もある。草葺のレストランで、新米のご馳走でも食べたのだろう。


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